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綾と和也
【初恋 恋愛小説】

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和也の荷物-1

和也が部屋を出て 3週間が過ぎ 綾も仕事に追われながら 毎日を過ごしていた
最初の1週間は 毎日携帯に和也からの 連絡を心待ちしていたが
それも 段々と諦めの 心境に変わって行った

・・少し 整理しようかな・・ 呟きながら クローゼットを開け
ロフトからキャリーを降ろし 和也の服を詰め込み 和也の私物を整理し始めた

マグカップを詰める時 初めて二人で旅行した事を思い出し涙が溢れて来た
2人の写真も 捨てた 和也の靴を段ボールに詰め込み 

和也が集めていた漫画を カラーボックスから取り出し段ボールに詰め始めた
段ボールに並べながら入れていると 漫画の後ろから 小さな紙袋が出て来た
取り出して 中を覗くと 青い小さな小箱が  

・・エッ・・何 これ・・・どういう事?・・・

・・何で 指輪が有るの・・婚約指輪だよね・・どうして?・・

「恵 少し聞いて呉れる」

「どうした 少しは 元気に成った」

「今日ね 荷物整理してたんだ 和也の物 そうしたらね
漫画の後ろから 指輪が出て来たの 婚約指輪 どうしよう」

「可笑しいわね 良いわ今から行く」

「本当だ これ婚約指輪だね 綾今月誕生日だったね」

「過ぎたけどね」 

「和也 これ綾に 渡すつもりだったのかな? 変だよね
大樹も 連絡無いって 言ってたし 荷物これだけ」

「ウン 全部詰めた 明日宅急便で 送ろうかと思って」

「土曜 大樹に車出させて 和也の家に行こう 一緒に付いて行くから」

「有難う」

週末

「大樹さん 有難う 荷物はこれだけです」

「お義母さん お久しぶりです お元気でした」

「綾さん お久しぶり」

「和也 居ます」

「・・・和也・・ウウン・・一度帰って来たけど今は居ないの・・」

「そうですか・・和也 家に帰るって 部屋出て行ったんで
これ和也の物です 済みません」

「・・綾さん・・有難う・・」

「和也帰ったら 一度連絡して欲しいって 伝えて頂けますか お願いします」

「和也・・・帰ったら 伝えておくわね・・綾さんも元気で・・有難う・・・」

「和也のお袋さん 元気無かったな」 

「和也 帰らないって 言って無かった」

「何処 行ったんだろ」


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