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St.レナ・テイル4 スナイパードール
【ファンタジー 官能小説】

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スナイパードール-9

「特に地下には強い呪文が流れています。
あなたには注目していたので、あなたの惑わしがわかりました。
もし、もっと強い魔法を使っていたらボスに見つかっていたでしょう。そうしたらもう死んでいたでしょうね。
さっきも同じです。無茶すぎます。周りの状況をはっきり見定めなさい」
「何よ、 何がさせたいの」
「ここから逃げます。そしてできるならボスを倒します」怖いほどの目をしています。 「二度目はありませんよ。一度で仕留めるの、それでもあなたは弱いから相手が一番気を許す時しかありませんね」
「いつなの」
「ひとが自分の足元にひれ伏したと思った瞬間です。一番は、相手の中に射精しようとする瞬間ね。あなたは魔に乗っ取られた男とでもできますか」
「嫌なやつだったらどうかな」
「まあ、覚悟のないことね」
「なによ、このために、ここまで追ってくるまでに何人にさせたと思ってるの」
「まあ、お楽しみなこと。でも今のは人の場合、魔だけなら通用しません。
なぜなら魔は人とのいとなみなどに興味がないからです。
あなたはウサギとしたいですか? 魔にとって人はその程度なのです」
「でも、バーなんかにいるウサギちゃんが好きな男はいるわ」
「ばかなことは言わないの。かわいがって飼うひとはいるでしょう、食べる人も。でもその程度なのよ。
魔が食べるのは肉ではありません。精神です。あなたが失敗したらわたくしたちは喰われます。 自信がないと逃げるなら、殺されるでしょう」
「私、やるわ」
「気安く言わないで。あなたは殺されます。確実にね。唯一の望みは、あなたがどれだけ集中して習得できるかです。呪文を相手に飛ばせますか。弾丸のように」
「さあ」
「やってみて。普通は、長くて複雑な呪文の方が効果は大きいといえますが、それをいかに短く、強くできるかです」
「みんなに知られませんか」
「今は言葉にしておきましょう。『死ね』でも『消えろ』でも、何でもいいですけど、狭い範囲に集中できれば見つからないでしょう。そうね、今は穏当な言葉の方がいいですね」
「消えよ」軽くやってみます。
「もういちど、集中して」花瓶の花を指差しました。やりますが、カーリーの表情は暗いものでした。
「あなたは意識が散漫です。それではゴム玉の入った散弾銃です。
あなたは一途になれていない。必要なのはスナイパーライフルのワンショットです。あなたの守りたいものは何ですか」
私には答えられません。殺したいものはありました。
「呪いはだめですよ。目を見ればわかります。だれかを、何かを呪う気持ちは魔の大好物です。それで倒すのは至難の業です」
「じゃあむりだわ。私には怒りしかないの」
「怒りも大切です。問題はその方向です」
入り口が開けられ、案内係が顔を出します。ここにプライベートはありませんでした。
「カーリー、指名です」
「わかりました」豪華で少し透ける真っ赤で金の縁どりのあるサリーに着替えてきます。
その間に厳しかった顔が柔和に変わっていました。
「どうしたの、楽しんでるの?」 ≪カーリーなんて源氏名をつけてるのに?≫
「あなたね、喜んで奉仕するのですよ。今日を生き伸びられることへの感謝です。おかげで明日殺すことができます」
「えっ、あ‥」


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