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「背徳と退廃・花嫁Mの手記」
【SM 官能小説】

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「背徳と退廃・花嫁Mの手記」-14

(4)
<今日の11時。新宿のPホテルの5310号室に来なさい。
背徳と退廃の授業だ>
 堂島教授からこんな命令口調のメッセージが早朝に送られてきたのは、初めての弄虐に溺れた二日後のことでした。

朝帰りした日は、わたくしはパパやママに悟られないために随分苦労したんです。
泣き顔は見せられず、両腕と両脚にくっきりと残っていたロープの跡を見られないようにうまく誤魔化さねばならなかったんです。
午前中は思い出したくもない悪夢のような記憶に悩まされながら、うとうとしていました。

午後になって目を覚ました時には、真っ白い素肌からロープの跡が消えかかっていたんです。
ああっ、消えないで……。
わたくしはなんて淫らな二十歳の少女だったのでしょう。うっすらと消え残る縄の跡を見詰めて、それを愛しいとさえ思っていたのです。
内腿の数か所には内出血した跡がまだ点々と残っていました。

その縄の跡を指先でなぞりながら、堂島教授の普段とはまるで違った邪悪な獣のような目を思い出していたのです。
憎んでも憎みきれない、憎らしい方です。
教授は憎悪以外の感情を抱いてはならない卑劣極まりない性犯罪者です。
サド侯爵のような背徳と退廃を吹き込んでくるような人物に、わたくしは二度と近付いてはいけないんです。
頭ではそう思っていたのですが、わたくしの心は微妙に揺れ動いていました。

そんな翌日に、新宿の超高層ホテルの部屋に呼びつける命令口調のメッセージが届いたんです。あんな非道い目に遭わせたばかりなのに……。

女はバージンを奪った男の言いなりになるものだと思っておられるのでしょうか。それともわたくしの身体に潜んでいるマゾの欲深さはサディスティックな教授に逆らうことなど出来ないと高を括っておられるのでしょうか……。
あまりにも無神経で、失礼が過ぎます。厚顔無恥で自分勝手で無法な教授に腹を立てていました。
メッセージに返事を送る気にもなれませんでした。

会いに行けば、必ずまた非道い目に遭わされるんです。そうと分かっていて、のこのことホテルに会いに行けば、わたくしが教授の倒錯した淫戯の生贄になるのを望んでいること……それを認めることになってしまいます。
絶対に行ってはいけないんです。

そう思っていたのですが……。

心の内の葛藤とは関係なく、身体が勝手に暴走していました。まるで催眠術で誘導された女みたいに、わたくしは大学には行かず、新宿Pホテルの53階の部屋の前に立って、ドアをノックしていたんです。
ドックン、ドックンと心臓の音が聞こえそうなくらいに大きく脈打っていました。
普段はジーンズやパンツ姿で大学に行くことが多いのですが、その日はミニ丈のお洒落なワンピースで着飾っていたんです。胸元を突き上げている大きなバストが苦しげに喘いでいました。

ホテルの廊下に立っているだけで、自分が破廉恥な犯罪の共犯者か、お客さんの部屋に呼ばれたコールガールになったような気分でした。

部屋の内側の覗き穴から教授が息をひそめて廊下を窺っておられる気配を感じました。すぐにドアを開けて入れてもらえると思っていたのですが……。


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