投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最初へ Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 309 Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 311 Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最後へ

混沌とした世界(前編)-2

ゴーディエ男爵の目の前で、レギーネは触手で牝の花と肛門を同時に犯され、じわりじわりと吸血されている。
膣内も肛門の内側も熱さを感じていた。
舌を絡め合っているレギーネは、もう目の前にいる者が、レギーネを支配する主人であり、自分は淫らなしもべであると認め、もう何も考えることができなくなった。
快感が考える力を奪っていく。

家の外の月明かりの下でレナードは、長刀の長さの木刀ではなく脇差の長さの木刀を両腰にさして、庭で再び侵入者が現れるのを警戒して立っていた。

(魔力を放出し続けると、女性はこうなるのか!)

テスティーノ伯爵は、アルテリスの全身が金色の光に包まれているのを見た。
セレスティーヌやマリカも、全身の柔肌が淡い金色の光を帯びているように、マキシミリアンやストラウク伯爵には見えていた。

それぞれの室内に貼られた護符から、女性たちの発している力は女神像へ送られている。
賢者マキシミリアンとセレスティーヌは村人たちに協力してもらい、小舟で湖の中心に女神ラーナの石像を沈めてきた。ストラウク伯爵は、月明かりが届かない湖底で、女神像は金色に輝いているだろうと思った。

スヤブ湖そのものを女神を崇拝する神殿と同じ役目のものに変えてしまう発想で沈められた女神像が、満月の夜に双子の山が見える範囲を守護して、地震の誘発を防いだのに気づくのは、ターレン王国の王都やバーデルの都、フェルベール伯爵領のいくつかの村、国境近くの街道沿いの宿場街などに地震によって甚大な被害が出た情報を、テスティーノ伯爵が知ってからであった。

温泉が湧く山地は、王都トルネリカを中心に起きた地震に誘発されて、激しい地震が起きる可能性が高かった。そして、その後のストラウク伯爵領には、夜になると人間ではなくカエル人が湖からあらわれて徘徊する土地に変わり果てるはずだった。

王都トルネリカと双子の山が共鳴するように広範囲に激しい揺れの地震が起きていれば、各地の被害や死傷者はもっと多かっただろう。
今まで運命の選択をして、凶運から逃れていた者たちの命を蛇神の贄として残らず奪っていたはずである。

「この土地は、双子の山とスヤブ湖が護り続けてくれるでしょう」

儀式を無事に成功させ、賢者マキシミリアンは、ストラウク伯爵にそう告げた。
ゼルキス王国の神聖騎士団は討伐や祓いを終えると、女神ラーナの護りがあるように護りの法術を施しておく。

「今後は、この土地の人たちが交わるたびに護りの力がスヤブ湖へ与えられるはずです」

セレスティーヌも護りについてストラウク伯爵とマリカに説明した。
儀式で交わりながら、マリカはセレスティーヌやアルテリスの絶頂を感じ、一緒に何度も絶頂していたのを思い出して、恥ずかしさにもじもじとしていた。
感覚の共鳴のようなものを感じていたのは、マリカだけではなく、セレスティーヌやアルテリスも同じだった。

「いつもとちょっとちがう感じだったけど、スト様たちはどうだった?」

アルテリスに質問されたストラウク伯爵は、マリカが金色の淡い光に包まれているように見えたと話した。
テスティーノ伯爵や賢者マキシミリアンも同じだったと話した。

「伯爵様や公爵様には、あたしたちみたいな感じはなかったんだね」

賢者マキシミリアンは、女性たちが快感や絶頂が共鳴して護りの力ができたことを、参謀官マルティナに教えれば、異界の門を祓う力に役立つはずだと、セレスティーヌに言った。

「レナードとリーナちゃんの婚姻か終わったら、ふたりを連れてミレイユに会いに行くことにしよう」
「公爵様たちはこのあと、罠で作った仕掛けをいじってダンジョンにレナードを連れて帰るんだよね?」
「そうだよ、アルテリス。移動の魔法陣を僕らは作って帰る」
「あたい、リーナに会いに行きたい」
「私からもお願いします。公爵様、セレスティーヌ様、アルテリスをレナードと一緒にダンジョンへ連れて行くことはできませんか?」

テスティーノ伯爵も賢者マキシミリアンとセレスティーヌに言った。

「辺境の森に異界の門が開いている影響と、来るときにダンジョンのミミックに3人で帰るための準備しか頼んでないので、アルテリスは運べないんだ。でも、異界の門か祓われたら、アルテリスだけではなくみなさんをゼルキス王国へ招待しますよ」

賢者マキシミリアンは、テスティーノ伯爵とアルテリスにそう言った。
今はゼルキス王国の国境に魔力の障壁かあるので、ダンジョンからもゼルキス王国へ移動もできない。帰りもダンジョンから引き寄せてもらうことで帰るのが限界なのだった。

「そうか、じゃあ楽しみに待ってるよ。それに異界の門が消えたら、伯爵様、あたいとダンジョンやゼルキス王国まで旅をしてみない?」
「いいな。息子のカルヴィーノもリヒター伯爵領で結婚した。伯爵領はカルヴィーノたちに任せて旅をしてみようか」

喜んだアルテリスは、全員の目の前でテスティーノ伯爵に抱きついた。

「テスティーノ、スヤブ湖にカエルの化け物が出たということは、ターレン王国の他のところでも化け物があらわれているかもしれぬ。それを討伐しなければならぬことを忘れてないであろうな?」
「兄者、ターレン王国からダンジョンまで旅をしながら、化け物の噂があれば討伐するのも悪い考えではないと思ったのですが」
「ならば、巫女の資質がある娘を旅の途中で見つけたら、ここへ修行へ来るように説得してはくれぬか?」
「ストラウク伯爵、ゼルキス王国の騎士団のように、ターレン王国にも、祓魔師の組織を作るつもりなのですね」
「セレスティーヌ様、そのつもりです。ゼルキス王国の国王陛下のように、目に見えない不思議な力があると御理解がある王であれば、神聖教団からの助力も受けられるのでしょうが。それでも私は、人々の命を護る者たちを、ひとりでも多く集める努力をしてみるつもりです」


Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最初へ Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 309 Sorcery doll (ソーサリー・ドール) 311 Sorcery doll (ソーサリー・ドール)の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前