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Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

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王都奇譚-6

墓荒らしの神聖教団の教祖ヴァルハザードの生前の記憶が、女伯爵シャンリーの呪詛に蝕まれた王の肉体へまた満たされていく。淫夢を白昼夢の状態でも、王は視るようになり始めていた。舞踏会で働く給仕のメイドたちには、王が酒に酔っているようにしか見えていない。
呪われたランベール王の肉体に憑依したローマン王の亡霊の自意識は、教祖ヴァルハザードの人格へと、今夜もまた、降り始めた雨が大地へ染み込むように、じわじわと取り込まれつつある。

蛇神を崇める神殿の場所に王宮を建造して、必ず人が歩きまわるようにしただけではなく、踊り子に呪法の鎮めの舞いを行わせるようにした。王や貴族の宴の場に、花を添える華麗にして艶かしい腰づかいの舞踏には、目に見えぬ戦いの秘密が隠されていた。
それを受け継ぐ踊り子アルバータは、睡眠と欲情をもたらす毒物を服用されたにも関わらず、今の世では失われた体術を身につけていて、目の前で浄化しようとしていた。
アルバータの眠らされたまま使っていた呼吸の息吹きは、ヴァルハザード自身が毒殺されかけた時に苦肉の策で用いたことで見つけられた体術であった。
3人の妻妾やレギーネのように、吸血の交わりの快感で、過去の記憶を思い出したのでも、ゴーディエ男爵のように貴族の血統に隠された力を命が奪われる寸前に覚醒したわけでもないように思われるが、護りの装身具にふれた時に感じた背筋を走る恐怖は、魔を祓う者が持つ力への恐怖だった。
ゴーディエ男爵もかつてターレン王国を樹立した者たちの末裔であり、魔を祓う力を持つ者だが、女性たちのように神聖教団の神官だった過去の記憶を覚醒しても思い出すことはなかった。
ヴァルハザードに反逆して滅ぼした騎士の血を継ぐゴーディエ男爵と、つながりがある者だと判断して、自ら吸血の交わりを行うのを王は避けた。
教団の神官たちと協力して、ヴァルハザードを滅ぼした騎士は、ヴァルハザードから不死に近い力を授かり、神聖教団に敵対する者を討つために用意した手駒だった。騎士はヴァルハザードを滅ぼした瞬間に、力を失い死ぬのがわかっていながら、あえて反逆の道を選んだ。
王は酒をまた口にして、踊り子アルバータに感じた恐怖は何だったのか、ヴァルハザードの記憶を探ろうと目を閉じた。

牝の花はとても繊細である。
複雑なつくりをしているうえに、表面を覆っているのは傷つきやすい粘膜。処女膜も、もちろん粘膜で出来ている。それだけに、思いかけない拍子に破れてしまうことがある。走る、飛ぶ、飛び込むといった、摩擦と衝撃を伴う運動によってアルバータは処女膜を失っていた。しかし、彼女は異性の逸物を、繊細な牝の花で受け入れたことはなかった。華麗な舞いで魔都を封じる代償として、アルバータは処女膜を失っていた。

ゴーディエ男爵は法務官レギーネの目の前で、容赦なく踊り子のアルバータを犯してみせた。
ゴーディエ男爵自身は、法務官レギーネに見つめられている状況は落ち着かずに萎えてしまいそうな気がしていた。ただアルバータが美しく、同時に艶かしさのある容姿だったので、萎えずに犯すことができた。

(法務官の目の前で嫌がる女性を力ずくで強姦か。これはさすがに裁判にかけられたら、言い逃れはできないな)

どれだけ膣内に出たのか、逸物を抜き出すと同時に牝の花の膣口からどろりとした白濁があふれ出てきた。
望まぬ膣内射精に打ちひしがれるアルバータの身体を弄ぶように、ゴーディエ男爵は白濁を塗りつけるように、アルバータの凌辱された牝の花の小さな突起、牝の急所の淫核を指先でこね回した。

「いっ、そこは、ダメッ、あっ、あっ、いやっ、ああぁっ!」
「ふっ、さっきまでと声がちがう。中に入れられるより、まだこのほうが悦びを感じるようだな」

アルバータの心を挫くことにしたゴーディエ男爵は、アルバータの声が艶を帯びていることに気づいた。アルバータの急所の肉の突起をさらに指先で愛撫を続けた。王のように射精しても、いつまでも萎えずに犯すほどの精力は、ゴーディエ男爵にはない。

「悦びなんて、んっ、あうぅ、あっ」

執拗に、それでいて乱暴ではなくゴーディエ男爵のしなやかで繊細な指で巧みに敏感な急所を責められ、アルバータは思わずあえぎ声が喉の奥から突き上がってくるので、言葉が遮られる。

(み、見られてる。レギーネ様に私がゴーディエ男爵に感じさせられている情けない姿を)

アルバータは、王宮で給仕や身の回りの世話と雑用をするメイドではなく、男性の宮廷官僚と同等の立場の法務官レギーネに憧れていた。
舞踏会に王から招かれ、後宮の愛妾の姫君たちと並んで法衣をまとい、錫杖と法律の書を持った姿で、貴族たちの前に立つレギーネに、アルバータは心を奪われていた。
踊り子は、宮廷画家や楽士のような立場であり平民階級の庶民と貴族の間のような立場であり、貴族の支援者の援助によって日々の生活の糧を得ている。
アルバータは王の側近で若いゴーディエ男爵が、由緒正しい廷臣の血筋の人物であり、優れた手腕の噂も聞いていた。ゴーディエ男爵は、舞踏会を取り仕切っていて、演奏する楽士やごちそうを調理して用意する料理人と同じように、踊り子のアルバータの支援者でもある。
しかし、立場が上であれ肉欲のおもむくままに、踊り子が女性であるからと言って犯されるのは許しがたく、踊り子を肉欲を処理する道具ぐらいにしか思っていないのかと感じ、屈辱に怒りがこみ上げた。踊り子は娼婦ではない。
男性よりも下の肉欲処理の道具のようにされながら、日々の生活の糧を得ている娼婦たちは、王都の庶民が集まる貧民窟の地区で暮らしている。
踊り子か女性だからといって蔑むことなく、認めてくれている貴族の紳士だと思っていたゴーディエ男爵に、力ずくで寝室に連れ込まれ、卑怯な方法で身体を求められている。

(ああ、レギーネ様、男性の肉欲のおもむくままに、私たち女性は使われるだけの道具なのですか?)


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