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Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

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ザイフェルトの修行と厄祓い(後編)-8

ザイフェルトの体調を気づかうフリーデの言葉を、最後の弁明の場に出る覚悟はできたのかという意味だと、彼は誤解している。前を歩くフリーデの背中を見つめながらゆっくりと、重い足取りで居間に向かった。

座って囲炉裏を囲んでいる全員の顔を見渡したザイフェルトが居間ではなく廊下に座った。

「おい、ザイフェルト、なんでこっちに来ないんだ?」

アルテリスがザイフェルトに声をかけると、彼はそのまま土下座をした。

「伯爵様、申し訳ありませんでした」

意味がわからずテスティーノ伯爵が、ザイフェルトになぜ頭を下げているのか質問した。
アルテリスに抱きついて押し倒した時、何もわからなくなるぐらい強烈な快感があった。感応力でアルテリスと自分の感覚とつながったのを感じた。テスティーノ伯爵の伴侶のアルテリスに。狼藉を働いたのと変わらない。この場で謝罪したいと、ザイフェルトが頭を深く下げたまま言った。

「ふむ、ザイフェルト、あれは見事だった。正直、私も驚いたよ」

テスティーノ伯爵が笑顔を浮かべて言ったのだが、ザイフェルトには見えていない。声を荒げることもなく、いつもの聞く者に安心感を与える落ち着いた声と口調である。声から怒りを感じない。テスティーノ伯爵は、怒りを通り越して冷めきった感情になっているのかと、ザイフェルトの冷や汗が止まらない。

「ザイフェルト、馬鹿っ、みんなの前で気持ち良かったとか言うな、恥ずかしいだろう!」

アルテリスが立ち上がり、頭を下げているザイフェルトのそばに近づきしゃがんで、頭を一発、バシッと手で叩いた。

「ふはははっ、テスティーノ、ザイフェルトは思いちがいをしているようだ」

ストラウク伯爵は、思わず膝を叩いて笑い出した。

「ザイフェルト、むしろ、狼藉されたのはアルテリスではなく、お主のほうだ」

ストラウク伯爵は、アルテリスはザイフェルトが無垢なる境地で念の力を発して抱きついてきたので、迎え入れた。その時に心が満たされ安らぎを得たので、それを念の力でザイフェルトに伝えた。

「お主の心はアルテリスの念の力を返され、フリーデとの交わりの悦びの陶酔が呼び覚まされてしまったのだ。狼藉されて普段では見せぬ姿をテスティーノに見られたのは、アルテリスではなくお主のほうというわけだ」
「スト様、フリーデが勘違いするだろ、あたしがザイフェルトにやらしいことしたみたいに思われるじゃないか!」
「フリーデ、アルテリスはザイフェルトにおかしなことをしたりはしていない。ザイフェルトを抱き止めてやった以外は何もしていない」

テスティーノ伯爵もフリーデが誤解しないようにアルテリスを弁護した。

「あっ!」

フリーデは微笑みを浮かべ、ザイフェルトに近づき頭を撫で、顔を上げたところで頭を抱えるように、抱きしめた。
驚いてきょとんと緊張から解放されたザイフェルトの顔は、フリーデの胸のふくらみに押しつけられている。
マリカがフリーデの愛情たっぷりの抱擁を見て、思わず声を上げ、恥ずかしくなって頬に両手をあてた。

「フリーデ、そういうことはふたりっきりのときにやれよな、まったく、こっちが恥ずかしくなるじゃないか!」

アルテリスに言われて、フリーデがザイフェルトに手を差し出して、居間の囲炉裏の前にザイフェルトを連れて来て、隣に座らせた。

「ふむ、夫婦喧嘩にもならなかったようだ。さあ、食事にしよう。私も待ちくたびれてしまった」

ザイフェルトは、朴念仁で人前では浮かれた様子は見せず、研ぎ澄まされた刀剣のごとき雰囲気すら感じさせる長身の美丈夫である。
学者のモンテサンドが伴侶のフリーデと再会したザイフェルトを見たら、いい意味で人間らしくなったと言って喜ぶにちがいない。

こうしてザイフェルトは無垢なる境地の念の力、フリーデは慈愛の愛情で、ザイフェルトを癒す護る力を育んでいった。
その変化は、ふたりの運命だけでなく、遠く離れたブラウエル伯爵領のジャクリーヌ婦人の運命に影響を与えることになった。

酒場娘のミーナ。少しそばかすがあることを気にしている若い乙女で、ロンダール伯爵領の村娘だった。ブラウエル伯爵領に働き口を探しに来た村人のひとりである。
レルンブラエの街で繁盛している酒場で給仕の仕事をして、借家の家賃や食費を賄いながら、たまに他の酒場娘と同じように、もぐりの娼婦をして金を貯めるのが実益を兼ねた趣味のようになっている暮らしをしていた。
レルンブラエの街に、ベルツ伯爵領から来たという行商人のロイドが酒場に訪れた。ロイドは美貌の女伯爵シャンリーから、股間の逸物に呪物の自分では外せない牡のリングを装着されてぶら下げている男だった。

「ロイド、ああっ、もっとして、私の乳首……唇で、舌で……激しくして」

自分の暮らす借家やロイドが滞在している宿屋の部屋で、ミーナはロイドとの淫らな行為にどっぷりとはまってしまっていた。牡のリングを装着したロイドが、レルンブラエの街で呪物の発情させる効果から、衝動的に女性を強姦しなかったのは、ミーナのおかげである。
乳首への愛撫をねだり、ミーナは背を反らして小ぶりな胸をロイドの顔に押しつける。
ロイドの勃起した逸物がミーナの膣内でびくんと小さく動いた。その拍子に膣洞がキュッと収縮して、愛蜜がじわりと股間の牝の花を潤わせる。
ロイドは逸物でミーナの膣洞をえぐるのを止め、突き入れたまま、小ぶりな乳房を搾るように揉みたてながら、陥没した乳首のくぼみをチューッと吸った。
くぼみから突起になった乳首を、ミーナをもっと乱れさせようとして、舌先で弾くように愛撫した。

「ひんっ……はぁぁんっ……」

甘い嬌声がまたこぼれる。
右の乳首をひとしきりしゃぶったロイドが、今度は左の陥没乳首を狙い口づけをする。右の乳首責めで発情させられていたからか、左の乳首はあっという間に勃ち、露出した。


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