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Sorcery doll (ソーサリー・ドール)
【ファンタジー 官能小説】

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ザイフェルトの修行と厄祓い(中編)-10

「負けたほうが勝ち?」

アルテリスが首をかしげていた。

「獣が餌を取り合ったり、交尾する牝を取り合う時は、勝ったほうの牡が餌を食べたり、交尾したりするけどねぇ」

そう言って、アルテリスが酒のつまみの干し肉をかじった。

(ザイフェルトらしい。喧嘩に負けたほうの弱い女に、同情して守ってあげたいと思うということですね)

「ザイフェルト、それは女たちが喧嘩しなければ、惚れられたふたりと暮らすということですか?」

フリーデは、ザイフェルトに微笑しながら、わざと少し困らせるような質問をしてみた。

「フリーデ、呪い殺されるよりかはいいと思うんだが、ダメか?」
「ザイフェルトは優しいですね。餓死して呪詛で男の人をみちづれにする女の人と、男の人にひとりでは無理だから遠くに一緒に逃げてと頼む女の人、どちらが弱い女の人だとザイフェルトは思いますか?」
「自分が死んでも他の女には渡さないという女の執念は強い。他の女と引き離すために誘う女の執念も強い」
「ふふっ、ザイフェルトは、ひとりでは遠くに行けないと泣いて頼られたら、騙されてついて行きそうです」
「あっ、伯爵様もそうかも!」
「スト様は、命を無駄にしてはいけないよ、ほら食べなさい……とか言って、呪詛の術を妨害して看病していそうです」

ストラウク伯爵、テスティーノ伯爵、ザイフェルトが苦笑した顔を見合せて、そのあとはそれぞれの伴侶の顔の笑顔を見つめた。

「伯爵様、俺は泣く女に騙されないようにしようと思います」
「ふむ、泣いてみせる執念深い女もいるか。兄者は不思議な術に詳しいから、呪詛の準備を女がしているのに気づくかもしれないぞ」
「呪詛らしいことをして自分のことを怨んで女が死んだと、離れた男が一生知らなければ、呪いのつながりができない。女の死を知らされることで恐怖を感じた瞬間につながりができてしまう。遠くに逃げて何も知らず、あの女も別の男と出逢い幸せになって欲しいなぁと捨てた女の幸せを気楽に祈って、何も知らなければ、逃げた男に呪詛は効かない。うかつに捨てた女を気にして人づてに噂を聞くか、男と逃げた女が相手を追いかけて来ないか恐れて気になって相手のことを調べて死んだと安心して男に話したりすれば、男は知って呪われる。それは男自身には、もうどうすることもできないことよ。男の心の中にある死への恐怖が強いほど、呪詛に心は蝕まれるだろう」
「あっ、あたしから未練たっぷりで、伯爵様を泣いて追いかけてやったりなんか絶対にしないからな!」
「スト様が逃げても、わたし絶対に捕まえますから!」
「ん〜、フリーデはどうする?」

ストラウク伯爵が言うと、フリーデはザイフェルトの顔をまっすぐ見つめて、微笑みながら言った。

「それはその時になったら考えます。ふふっ、ザイフェルト、その時は覚悟しておいて下さいね」
「ザイフェルトは自分が死ぬよりも、フリーデが死んでひとりで生きて残されるほうが恐ろしいと思っている。だから、フリーデが怨霊になって殺しに来たら、あっさり殺されてくれるだろうて」

ストラウク伯爵は、ザイフェルトに言ってニヤリと笑った。
思わずフリーデも少し悪ふざけしつつ、ザイフェルトが大好きだと全員の前で言ってしまった気がして、うつむいて赤面した。

(結局、幻術とは何かよくわからなかったな。俺が修行している間に、フリーデに聞いておいてもらおう)

いにしえの呪術をストラウク伯爵は山奥の生活の中で活用して暮らしていた。呪術は昔の人々の生活の知恵のひとつだったと考えていた。

「ああぁぅぅっ、伯爵様のがあたいの中でごりごりしてくるぅ、あうぅっ!」

這いつくばったアルテリスの美しい豊乳が、テスティーノ伯爵が奥へ逸物をズンズンと突き出すたびに揺らされている。凛々しく美しい美貌は眉を寄せ、唇はわずかに開き、目を閉じて艶かしい表情を浮かべている。
無駄な弛みのない美尻の谷間はふさふさの興奮して膨らんだ狐のしっぽで隠れ、ゆらゆらとテスティーノ伯爵の腹部や胸のあたりをくすぐってくる。
テスティーノ伯爵はアルテリスの両肩に手を置いて、射精感が昴ぶってくると深く沈めたまま腰を動かすのを止める。
アルテリスのしっぽが激しく振られるのは、テスティーノ伯爵が自分の射精感を念として手のひらから、アルテリスの体へ伝えているからである。

「あんんぅぅ、あぁっ、はぁぅぅっ」

激しいしっぽの動きが緩やかになると、テスティーノ伯爵はアルテリスの肩の丸みから手をゆっくりと離した。
まだ、アルテリスの息づかいは乱れ、テスティーノ伯爵がしっとりと汗ばんだ背中を撫でると、ピクッとアルテリスの肩や腰が小さく震える。
テスティーノ伯爵は続けて目の前のしっぽを撫でると、おとなしくなったしっぽがふぁさっと揺れた。
アルテリスを自分が射精するまでに何度も軽く果てさせながら、テスティーノ伯爵はアルテリスの感じている甘い余韻を挿入したままの逸物から感じている。手を置いたままでは、手のひらからもアルテリスの牝の愉悦が伝わってきて絶頂させられてしまうからだった。

「アルテリス、全身から快感が漏れているよ。気持ちいいのはわかるが、股間に念を集めないとな」
「んふぅ……はぁ……はぁ……」

テスティーノ伯爵は軽くアルテリスの美尻を撫で、今度はうつ伏せで目を開けてよく見るようにと言いながら、熱いアルテリスの膣内から愛蜜まみれの逸物を抜き出した。
仰向けになったアルテリスの身体が腰を上げられ、股間が完全に天井を向いた、
アルテリスは身体が柔らかいので苦しくはない。両脚を開かれ、両膝が豊乳にふれている。
テスティーノ伯爵はしなやかなアルテリスの両脚の足首をしっかりつかみ、真上から杭を打ち込むように猛る逸物を挿入していく。アルテリスには初めての体位で、変な格好に身をよじらせようとするが挿入された逸物に動きを封じられてしまう。


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