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プリンセスゲーム
【ファンタジー 官能小説】

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プリンセス・ゲーム-11

この子に触ってみてください」下腹部を指します。
私はそっとショーツの中に手を入れてみました。サージの膣はけいれんしたかのようにかたく閉じて、指一本が入る余地もありませんでした。
「これは」
「魔術的障壁です。この子のおなかに外からの害が及ばないようにするのです。薬も入り込めません。中のものを出そうと思っても、おなかから下を切り離すしかありません」
「いつまでです」
「きっと産まれるまでです。私のおばあさんがそういう風にされ、私の母が産まれました」
「では魔術院や魔術師、長老たちに声をかけて祓う方法を探します」
「多くの人にこの事が流れると王女の名に傷が付きますよ」サヤは肩を落として言います。「私のおばあさんにはそんな名はありません。色々な人に聞いて回ったと思いますが、だめでした」
「どうしたらいいの」わたくしは昔のくせが戻ってきて、爪を噛んでしまいました。
サージには話しました。
「そう、わかった」顔はまっすぐ前を向き、超然とした態度で答えます。こういう時には、それ以上は黙っています。わたくしには計り知れないことを計算している顔なのです。
サージのことはわかります。いえ、わかりませんでした。
サージは急にサヤと結婚すると言い出したのです。
子どもを産むしかない以上、王家の者として名前を汚すことなく処理する方法はありません。
それにしても、あんなことがあったのに二人は結構幸せそうにしていました。
その違和感の理由がわかったと思います。周りを騙せても、わたくしを騙し通すことはできません。
魔法にはその人独特の癖と言うか、匂いがあります。
最初の夜の、サヤの惑わしと、サージのおなかの障壁はどこか似たものがあります。
ウルシにウイッチの気配はありません。それならこれは最初の夜にかけられた可能性が高いのです。
それならなぜサージはその夜にそうされたことを黙っていたのか。ずっと惑わされたとは思えません。
ウルシとはどうだったのか、障壁があったならウルシとはできないはずです。
なのに、サージは何も言いません。
確かに抱かれてはいましたが‥  ありそうなのは、マイとわたくしが一緒に惑わされ、あの暴行シーンを見せられたと言うことです。
なぜそんなものを見せたのか、妊娠して結婚せざるを得なくするにはサヤのままでもよかったはずです。
いえ、その元を作った悪役は別の方がいいでしょう。一部の者には知られることです、批判の種は小さい方がいいのです。今のままなら、サヤは美しいナイトでいられます。
そして結婚してから障壁が祓えたというのも、そのまま子どもができたというのも自由です。どちらにしても自分たちの子なのですから。
サージがサヤのことを好きになったことはわかりました。
でも、まさかプリンセスが一目惚れをして、サヤの言う通りにするなんて考えられませんでした。
ではこれはサージの思惑でおこったことなのかもしれません。
そもそも議会派は、王室警護隊との折衝の中で議会派の貴族との婚姻という風に方向が変わってしまいましたが、元は平民との婚姻を目指していたのです。文句は出ないでしょう。
王室警護隊も、議会が黙れば、しばらくは静かにするしかありません。
日和見主義の図書館も。動けなくなります。
サヤは恐ろしいほど強い魔術の力を持っています。策士としての能力は未知のものがありますが、彼の両親も素晴らしいウイッチです。
こちらについてくれるなら、魔術院長の力と合わせて大きな影響力を持つようになります。
これをサージが見逃すでしょうか。


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