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「朝日楼」と言う館の娼婦たち
【その他 官能小説】

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朝日楼という建物-1

その建物は「朝日楼」と巷で呼ばれている娼婦館で、二階建になっている。
名前の由来は、その建物は丘の上にあり、
天気の良い日には朝日が差し込むので、そのように呼ばれていた。

そこには、いくつかの女達に割り当てられた部屋がある。
それぞれに仕切られた部屋の中で、女達は客の男達の相手をする。
多くの男達は、女に性的に満たされようとしてやってくる。
その代償として、女は男から金を貰う。

昭和の初期の頃、一般的に遊び金としては、五百円から千円となっている。
館とは別に街角に立つ、いわゆる「ちょんの間」の女は五百円くらいが相場だった。
当時としては、赤線と、青線と言う区画があった。
警察が取り締まる地図には、識別する為に赤線で書かれている地域がある。
そこには政府が公認した娼婦館があった。
そこに働く女達は、定期的に政府が認めた検査に合格しなければならない。
例えば、性病検査などを実施し、かつ避妊具なども与えた。

それに対して、青線は無許可で営業している娼婦館である。
この「朝日楼」という建物は赤線の地域に存在していた。
なぜそういう館が存在するかというと、治安維持の為でもある。

一時期には、一般の婦女子が性に飢えた男達に犯されるということが多々あった。
その為に苦肉の策として、こういう館がある時期まで全国に建てられ、
概ね、そこで働く女達は夫を亡くした女や、手に職を持たない女。
または身を崩した女等様々だった。

その館では、男に抱かれる女ほど稼ぎ、
館の楼主に払う部屋代とは別に好きなものを買い、
男に媚びるために塗る化粧品、避妊具や食べ物、小間物等を買っていた。
それが女達の些細な楽しみでもある。

楼に女を抱きにきた客は、そこに居並ぶ女を選ぶことになる。
このとき女達は自分が選ばれるように、男に色目を使ったりする。
さらには肌を露出して、色気を醸し出す女もいる。
選ばれた女は、男を誘って自分に充てがわれている部屋に連れて行く。

ことを始める前に、男から決められた金を受け取り、
自分の取り分を取ってから、下の帳場に持っていく。
「お客さん、少し待っててね」
「はいよ、早く戻ってきてくれ」
「はあい」
女は小走りで、階段をトントンと降りて行く。
客の男は、その間、部屋で待たされることになるのだ。
男にとってその間の時間が待ち遠しく、逸物を膨らませている。

慣れた男などは、
悠長にして、出された酒などを飲みながら待っている。
なかには女に触れなくても満足して帰る客もいる。
そのように、客にも様々な男がいた。

女としては、ここでの生活に慣れてしまえば、
そこを出ていく所も気力もなく、毎日をただ過ごしていた。
その時間の中でも、多少の喜びはある。

客の中で、好みの男が来れば愛想良く振る舞い、
普段はしないようなもてなしをすることもある。
ときには金は要らないと言い、心から趣くままに男に身体を委ねていた。
そういう優男は学生や、あまり女を知らない若者だった。
初めて女に接すると言う学生や若い男になると女は嬉しくなる。

「坊や、こう言う所初めてなの?」
「はい……」
「どうしてここに?」
「友達に言われました、お前も女を知ってこいよって」
「それで来たのね」
「はい、よろしくお願いします、お姉さん」
「いいわ、あたしが女を教えてあげる」
「ありがとうございます」
「あたしの名前は、みさおって言うの、覚えておいてね」
「はい、みさおさん」



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