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「朝日楼」と言う館の娼婦たち
【その他 官能小説】

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朝日楼という建物-4

いつもは、着物をすこし肌けるだけで、全裸になることは少ない。
娼婦が本気で男を好きになっては身体が持たないからだ。
少しの技で男をその気にさせるのが、女にとっての技量となる。
その日、あやめは本気になっていた。

「あたしの裸のすべてを見たい?」
「えっ……はい、見たいです」
「わかったわ、慎二さん」

そのとき、あやめの身体は熱くなっていた。
股間からは女の淫水が垂れ落ちている。
こんなに感じたのは久しぶりだった

そのあやめの裸身に慎二は見惚れていた。
(美しい……)
あやめの身体を数々の男達が通り過ぎていった。
しかし、それでもあやめの身体は崩れていなかった。
布団の上で、あやめはすべてを脱ぎ捨てて全裸になっている。

カーテンからすこし差し込む日差しを受けながら、
あやめの裸身は輝いていた。
横になったあやめの胸からは、形の良い乳房が揺れている。
腰回りの肉付きも色っぽかった。
「あやめさん、上を向いてよく見せて」
「良いわよ、これで良い?」

布団の上で仰向けになったあやめを、慎二はじっと見つめていた。
背の高さはそれほどでもないが、均整のとれた身体は美しい。
ここで、多くの男を相手にしている娼婦とは思えなかった。

多くの男達は、すぐに女と結合したがる。
その為に、女の身体をじっくり見ながら楽しむと言う男は少ない。
しかし、この青年は違っていた。
あやめはじっと自分の裸身を見つめる青年の目が眩しかった。

「どう? あたしの身体」
「はい、とっても綺麗です」
「ありがとう」

なぜか、あやめの目には涙が溢れていた。
「どうしたんですか、あやめさん」
あやめの涙に気がついた慎二はすこし驚いていた。
(自分はあやめさんに、何か気に障ることでもしたのだろうか?)

「ううん、何でもないの、嬉しかったからかしら」
「それなら良かった」

慎二はそんなあやめに近づき、抱きしめた。
この売春館の中で、芥に咲いた徒花にも一筋の愛が芽生えた瞬間だった。



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