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Stレナ・テイル3  美女戦士vs魔蛸
【ファンタジー 官能小説】

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美女戦士 vs 魔蛸-11

≪最小の痛みで解決させるしかない。最小で最大の効果≫ ちょうどいい魔法があります。あたしにはニードルほどの細い穴があけられるのです。
それしかできないというより、それで十分なものだした。
穴をあける呪文を、 「‥ 突き通せ」叫びます。「突き通せ」「突き通せ」
グリーンとブルーに群がる男たちの股間の物に、「突き通せ」
みんな股間を抱えて逃げだしました。
自由になった二人を従えます。あたしを頂点とする三角形ができました。
タコのお化けをみると、自称童貞男が足を開かされる自称さっきまで処女娘にしっかりかぶさって、おしりをくねらせています。
グリーンでの練習のおかげでしょう。
ブルーが。魔を殺そうと呪文を唱え始めました。
「だめ」あたしはブルーを止めます。「あのお姉さんを傷つけずに魔を取れるの? みんなに無視されてきた人が、愛されたかっただけなんだよ」
「その『だけ』のためにどれだけ犠性が出てると思ってるの。仕方がないのよ」
「犠牲者なんかいない、みんな気持ちよくなっただけだよ」
「なら、お前も気持ちよくされただけというのでいいのね。自分を魔に渡した男に感謝するというのね」
「それは違う。でもこの人は愛を求めただけ」
「そいつは悪と力を求めたのよ」
「ナミは愛といって力を使うんだから」
「お前は童話の世界に浸っているだけよ。あの娘といっしょよ」
「そうですよ、あなたも現実の厳しさを知らないといけないですね」アッチの言葉には逆らえません。
先輩思いで柔順な、あたしに言い返せるはずがありません。
≪いつか正しかったと証明してみせる≫ それがせいいっぱいでした。
「ここは騒々しいわ。二人だけの世界に浸りましょう」娘が男にささやいています。
その二人を触手が包み込んでいきました。
そしてできた丸いボールは鉄壁の守りでした。どんな攻撃も中の二人を殺してしまいます。
「この人たちは、魔に取り込まれています。残念だけどもう取り戻すことはできません」グリーンがつらそうに宣言しました。
間髪を入れずブルーが呪文を唱えます。
あたしも遅れずに唱和します。かわいそうだけど仕方ありません。
魔のボールは縮こまって、もっと小さくなって、豆粒みたいになりました。
呪文が終わっても、もう変化はありません。
グリーンはそれを大切に拾うと、呪文を相殺する水晶でできた、小さな瓶に入れました。
「死んではいません。二人は永遠に抱き合っているのでしょう。それともこの石を活性化できた日に、元に戻る道があるのかもしれません」
「くそっ、仕留められたのに」ナミがまだにらんでいます。
でも、どう考えてみても、魔は大きな危害を加えてきてはいませんでした。
ただ、娘の求めた愛がゆがんでしまっていただけです。
グリーンが立ち上がります。後ろから光がさしてきます。それでも彼女は逆光になりませんでした。 「皆さんありがとう」言います。
女や目をそむけていた人たちまでが、自らも光を放つ女神のような姿に見とれます。
「もう大丈夫よ」ブルーがギャラリーに向かって宣言しました。その人形のような裸に数人のエッチな男の目がいきます。
「安心して」あたしが手を振ると、子どもとロリコン達が手を振り返しました。
光がまたたいて消えました。
アッチが電池ボックスを振ります。
コンマ何秒かで、あたしは自分の電池と入れ替えました。
光が戻って、グリーンが腕を掲げて唱えます。「幻惑光線」
強いフラッシュ!
野次馬たちは曇った目になって、今撮った写真や動画を消していきます。
そして、今のことは、どこかの美女戦隊のショーでも目にしたような、おぼろげな記憶になって、それもすぐ記憶の隅に消えていきました。


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