投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

幼馴染み、鮮血のちぎり
【幼馴染 官能小説】

幼馴染み、鮮血のちぎりの最初へ 幼馴染み、鮮血のちぎり 3 幼馴染み、鮮血のちぎり 5 幼馴染み、鮮血のちぎりの最後へ

幼馴染み、鮮血のちぎり-4

4.
「健ちゃん?」
 健二は車の下に潜って、エンジンオイルを抜いていた。サラリーマンになって、中古車を買った。車が好きで、普段のメインテナンスは自分でやっている。
「えっ」
聞き覚えのある声に、車の下からはい出した。やや派手気味なドレスを着た若い女が立っている。澄んだ瞳に、愛らしい笑顔が美しい。
「道子ちゃん?」
「分かる?」
「そりゃ分かるよ」
「もう忘れたかと思っていたわ」
 
 道子は、小学校を卒業すると、両親と一緒に引っ越していった。話によると、経営の実権を握っていた祖母が亡くなった後、婿養子の道子の父親は店を倒産させてしまい、夜逃げ同様に引越していったとのことだ。健二は知り合いを尋ね、区役所にも聞きに行ったが、行先はつかめなかった。

「何しているの?」
「エンジンオイルを取り換えたんだ」
「車、買ったんだ?偉いわね」
「車好きだから、一寸無理したけれど〜〜、試運転に行くけれど、乗って行くかい?」
「イイの? 時間はあるけれど」

 首都高速から東海道高速一号線に乗って鎌倉を抜け、茅ケ崎海岸に向かう。
 海岸につく頃は日も落ちて、あたりは夕闇が訪れていた。

「随分遠くまで来ちゃったわねえ」
「君は時間は大丈夫なの?」
「うん、明日の夜までに帰れば・・・」
「突然にいなくなっちゃって、随分探したんだ・・・どうしているか心配してたんだよ」
「健ちゃん、元気そうで良かったわ」
「どうして、突然に引越しちゃったんだい?」
「うちお金に困っていて、夜逃げみたいに引越さなければならなかった見たい」
「そうなんだ、心配して探したんだけれど分からなかった」
「今は、銀座のクラブで働いているのよ。高校を出て、家の借金を返さなくちゃいけなかったから。父さんは商売には向いていないの。今はサラリーマンんで、真面目に働いているわ。ようやく借金も払い終わったから、健ちゃんどうしているか様子を見に来たの」


幼馴染み、鮮血のちぎりの最初へ 幼馴染み、鮮血のちぎり 3 幼馴染み、鮮血のちぎり 5 幼馴染み、鮮血のちぎりの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前