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妻を他人に
【熟女/人妻 官能小説】

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婚外恋愛 (2)-6

 Fがバッグから取り出した写真を手に取るメンバーたち。一拍おいて、再びあちこちから感嘆の声が上がる。

「これはまた……ものすごい美人さん持ってきましたね」
「うわー、綺麗な人……」
「四十でこの肌のハリツヤはすごいです」
「私も見習いたいわ」
「服でうまく隠してますけどグラマラスな体型ですね」
「モデルさんみたい」
「モデルはOさんでは? こっちの人、えーとHさん……H楓さんはグラビア系?」
「マンゴーモデルにはHさんが合いそう」
「久々にマンゴーさんからお呼びがかかるかもな」
「Oさんとはタイプが違う美人」
「年齢不相応な可愛らしさのOさん、正統派美女のHさんって感じっすね」
「凛としてて女性にも好かれそう」
「Oさんは女性に嫌われるタイプってこと?」
「そんなこと言ってませんて!」
「あざと可愛いタイプの宿命だな、くくく」
「気のせいか我が事務局の女性陣も、OさんよりHさんのほうが食いつき良くないか?」
「えー! そんなことないです。Oさんも可愛い……」
「あんたさっきまでそんなこと一言も言ってなかったじゃない」
「なんてこと……! 先輩こそOさんにはだんまりだったの知ってますー」
「あたしは他の資料見てたのよ」
「ほらー、興味ないー」
「ふふふ。先輩がた、若くて可愛いOさんにヤキモチですか」
「ちょっと○○さんまで入ってこないで。あとOさんは私より歳上なんだけど」
「あらごめんなさい」
「見えなーい」
「小娘ども、後で覚えてなさい」
「きゃーこわーい」
「おいおい、女の醜い争いはやめろ」
「いいぞもっとやれ」
「やはりOさんは居るだけで女社会に波風起こす女……」
「女に嫌われる女……」
「あざと可愛いタイプの宿命だな、むふふ」
「あはは」

 気を取り直し、二人の写真を並べて見比べる一同。

「このままどこかの広告になりそう」
「映えてるわー」
「どっちも好きになっちゃいそう」
「あれ? 彼女もK大じゃない。しかも準ミス」
「準ミスに裏ミスか。どうりで」
「もしかしてFさん、Oさん経由で彼女と知り合ったとか?」
「いや、まったく別口ですよ。Hさんとは行きつけのバーで知り合いまして」
「おいおい」
「変な宗教やマルチじゃないだろうな」
「あはは、その可能性は捨てきれません」
「まあ怪しいやつなら途中で落とせばいいんだ」
「彼女フリージャーナリストなんで、ネタ探しとかコネ作りかなとは思ってます」
「うちの社員あちこちで狙われてるからな。Fくんならわかってると思うが注意だけはしといてくれよ」
「もちろんです」
「彼女たち、学年もひとつ違いですけど面識あるんですかね?」
「今度聞いてみますよ」
「いやー、今年の美魔女は盛り上がるぞー」

 目玉となる候補者が二人に増えた。しかもまったくタイプの異なる好対照な二人なら、互いを引き立て合う効果も見込まれ、なお都合が良い。今回の美魔女グランプリは大成功を収めるだろうと、誰もが確信にも似た思いを抱くのだった。


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