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偽装結婚
【義父/義母 官能小説】

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大帝国重工業-1

朝、他のメンバーと同じように三太は、9時には出社していた。

「おはようございます、本部長お早い出社ですね」
「おはよう二葉くん」
会長の典子から急遽呼び出され、戦略室秘書に移動になった二人のうちの一人だ。

山本信子(34)は、重役専門のベテラン秘書で、秘書課では課長の役職にあった。
状況を理解し、必要最低限の情報を担当重役に伝え、余計な事は言わず、聞かれれば全てを
答える、優秀な秘書だ。
対、企業との打ち合わせの調整や、業界関係者との繋がりが強く情報通だ、役員達より細かく
色々な事を知っている。

二葉恵美(25)は、年齢は若いが秘書としてのスキルが高く、秘書課でも将来の課長候補と
言われるエースだ。容姿端麗、スーツ姿の良く似合うザ・秘書と言う感じた。
身元もしっかりしているので、会社としても安心して重役を担当させられる人間の一人だ。

「二葉くん仕事とは関係ない話なんだが、もしかして駆の妹さんか?間違っていたらすまない」
「本部長は駆お兄様をご存じなのですか?(笑)」
「やはりそうなんだ(笑)雰囲気が似ていたからもしやと思っていた」
「お仕事でのお知り合いですか?」
「学生時代からの悪友だよ」
「まぁ〜ご友人ですか」
「学生時代は駆や麗子と勉強もせずに良く遊んだよ(笑)」
「そうなのですね(笑)」
「駆はフタバを継いでいるのかな?」
「お兄さまは今、営業本部長を務めていらっしゃいます」
「将来の社長か、やはり・・・やる男だな(笑)」

恵美はコーヒーをセットすると頭を下げて、隣の会議室へ引き上げた。

兄がココの社長の先輩で、恵美は兄の紹介の縁故入社だ。
社長とは入社前に兄と顔合わせで会った事があるが、本部長の話は聞いたことがない。
しかし、兄とは親しい様だし、社長を麗子と名前呼びする本部長の素性が知りたくて、
恵美は休み時間に兄に連絡してみた。


「典子かぁ〜私だ、二葉くんは駆の妹さんなんだな」
「ハイそうです」
「仕事に関して特別部下の情報は要らないが、秘書は別だ」
「重要な情報元だからね」
「すいません思いが至らず」
「山本さんのプライベート情報も頼むよ」
「10分ほどで到着しますので、お話はその時で良いですか?」
「あぁぁ良いよ待っている」

「お電話ありがとうございます、不動産開発・ビルテナント業のフタバでございます」
「営業本部長の二葉部長さんをお願いします」
「お約束ですか?」
「私、商社西条の戦略室秘書二葉恵美と申します、私用なのですがお取次ぎ願いますか?」
「お待ちください」

暫くすると、勢いのある兄の声が聞こえた。
「恵美ッ代表電話からお嬢様から電話だと受付が驚いていたぞ(笑)」
「お兄さまお忙しい所すいません」
「別に構わないよ妹からの電話だッ」
「ありがとうございます」
「それでどうした?」
「お兄さま、袋小路さまとお知り合いですかぁ」
「恵美が三太の名前を出すとは驚きだな(笑)、学生時代からの一番の親友だ」
「何だライバル会社の情報収集でも担当しているのか?」
「いいえ、全く情報を持っていないので良ければ教えてもらおうかと・・・(笑)」
「週刊誌が喜ぶようなネタは話せないぞ(笑)」
「普通の話で結構です」
「お前本当に何も知らないんだな」
「大帝国重工業の3男だよ三太は、次世代のリーダーと騒がれている四天王の一人だな」
「確か西条の麗子とは親戚筋で幼馴染だよ、いつも三太をお兄様と呼んで隣にいたなぁ」
「まさか三太が大帝国重工に入ったのかぁ」
「いいえお兄様、西条の取締役に一昨日就任致しました。」
「それはまた、凄い事をしでかしたな(笑)」
「今、私は袋小路戦略室本部長付の秘書です」
「恵美ッ大騒ぎになるから他言するなよ今の話」
「お兄さま良く判りました、ありがとうございました」

普通ではないと思っていたが、ライバル会社の御曹司で社長の幼馴染、これはオーラあるはずだわ(笑)
恵美は簡単に言葉に出して調べる相手じゃないと、兄に聞いてから思った。


「おはようございます三太さん」
「おはよう典子」
「山本さんの件ですが・・・」
「頼む教えてくれ」
「おじい様が自友党の副総裁山本氏です」
「なるほど、父親がヤマモトの会長という訳か」
「ハイ」
「西条も良い人材を集めている(笑)」
「山本さんは官民両方からの情報を持って調整役として活躍するという事か」
「その通りです、只彼女を使いこなせる役員が存在しませんでした」
「それで私の下に置いた訳だな」
「二葉くんはそうするとビジネス界の情報通か」
「ええまだ若いですが、期待されている一人です」
「私は典子とイチャイチャする気だったが、麗子は割とマジメに私を使う気だな(笑)」
「私はそれで十分嬉しいのですが(笑)」

典子の匂いに直ぐに抱きたくなったが、少し麗子の期待に応えて、仕事してみるかと思った。



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