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[姦獣共の戯れ]
【鬼畜 官能小説】

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癒えぬ飢え-3


佐藤も気づいて麻友へと駆け寄る。
特売品の載った安くさいチラシを握り締め、焦りに上擦る声を発する。


『あ、あのッ…安く買える商品のオススメで…ッ』

「……はい?」


佐藤に向けられた瞳には、不信感しか見えなかった。
とても営業をするには相応しくない身なりをした男が、皺くちゃなチラシを広げて早口で捲し立ててきたのだから無理もない。


「じゃあチラシだけ……見て良かったら買いに行きますから」

『ち、ちょっとあのッ…チラシじゃなくてお話をですね…ッ』


佐藤も高橋も焦りに焦った。
チラシを受け取ったあとはまるで無視を決め込んでしまい、逃げるように運転席に乗り込んでしまったのだ。
……と、そこに頼れる鈴木達が箱バンに乗って現れた。
まさか仲間だとは知る由もない麻友はスマホを助手席に置き、ブレーキペダルに足を置いてエンジンのスタートボタンに指を当てた……。


『ちッ…ちょっと!貴方なんなんですッ!?』


スタンガンを手にした鈴木が助手席に乗り込む。
麻友は突然の出来事に驚いて車外に出ようとしたが、機転を利かせた佐藤が運転席側のドアを外から押して開けさせない。


「誰よッ!?な、何するのよぉ?キャアッ!!キャアァアアッ!!!」


密閉した車内に響く悲鳴は、その殆どが遮断されて外には漏れない。
スタンガンの放つ閃光に怯えきった麻友の抗いに車はグラグラと揺れるが、その異常な光景を目撃する者は姦獣共だけである。


『クククク!おとなしくヤラレろぉ。どうせ逃げらんねえんだからよぉ!』

「たッ助けッッッ!!嫌あッ!?だ、誰かあッ!!!」


死に物狂いの反撃は、さしもの鈴木ですら手こずる程に強烈だ。
それでも麻友の左腕は電撃に痺れて脱力を余儀なくされ、無我夢中で振り回される右腕さえも閃光の餌食とされた。


『痛い思いをすんのは今だけだあ。この車を囲んでる全員で頭がブッ壊れるくらい気持ち良いコト≠オてやるぜえ?』

「ん"ぎぃ"ぃ"あ"あ"ッッッ!!!」


……悲鳴も揺れも静まった。
今日もまた卑劣な狩りは成功を収め、この世界から一人の美しい女性が異世界へと連れ去られる。


『ヘッ…ドラレコつけてやがる。おい田中、このドラレコからSDカード抜いてぶっ壊してから解体屋に持っていけ。今の狩りの一部始終が映ってっかもしんねえからよぉ』

『分かってますよぉ。そのカードの映像をプロモーションに使おうってんでしょ?』

『鈴木さん、《天ぷら》付け終わりました。いつでも出れますよ?』


天ぷらとは、盗難車両から剥ぎ取った別のナンバープレートに付け替えることである。
これならば、ナンバープレートを辿っての麻友の車両盗難への捜査の手が伸びるのは難しくなるし、当然の事だが、箱バンも軽自動車もナンバープレートは始めから天ぷらだ。


『さあて、と……長居は無用…!?』


田中が麻友の車内でスマホを叩き割った直後、シルバーのコンパクトカーがスルスルと近づいてきた。

ターゲットは既に箱バンに積んである。
第三者からすれば、二台の車と数人の男共が屯ろしているだけである。
だが後日に、この家に住んでいる女性が消えたという事実が明るみになった瞬間、この今の光景は極めて不審なものとなる。

この最悪のタイミングで現れた《コイツ》も、拉致するしかない。

男も女も関係ない。
目撃者は完全に消去しなければ……緊張する面持ちの集団の前に現れたのは、紺色のスーツを着こなした若い女性であった。


「こんにちは」


その女性はにっこりと微笑んで挨拶をし、そして拉致が完了した麻友の家のインターホンを押した。

今、自分がおかれた状況というものを、全く理解していないようだ。


「田名部さん、おはようございます。〇〇生命の斉藤です」


男共はインターホンを鳴らす後ろ姿をまじまじと見ていた。
白い脚は見事なまでに長く、小振りな尻がキュッと膨らみを見せている。
肩甲骨にまで掛かる栗毛色の髪は軽くカールがかけられ、僅かな風にすらフワリと靡くほどに軽やかだ。


「あの、田名部さんのお知り合いの方達ですか?」


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