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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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家族旅行での出来事 夫婦交換 3-10

哲郎は雅和が香澄を慰めるのを見ながら、香澄の涙の理由を探っていた。

香澄自身、様々な逆境を跳ねのけて、今に至っていることは、
さっきまで香澄を抱きながら聞いた話でおおよそ把握できていた。
史恵に何か言われたとしても、それで大きく傷つくような香澄ではないはずだ。
確かに、男の子のいない香澄に、
連れ子も含めて2人の男の子に恵まれ、
家族6人で身体を重ね合う喜びを自慢げに話したのは、
香澄にとって、つらいというよりはあまりにも羨ましい話だったのかもしれない。

今の香澄が男の子を生むことは、不可能なことではないかもしれないが、
史恵がその子に抱かれるようになるには、少なくともあと12,3年はかかるだろう。

香澄に問い詰めるように言っている史恵にも、そんなことはわかっているはずだ。
じゃあ、史恵の真意は何なのか。
そして香澄の涙の理由は何なのか。

時計は午前2時を回っている。
特製の飲み物の効果もあって、
そろそろ全員が眠気を催して来ていた。
しかし、このまま眠りについたとしても、
体力や精力は回復しても、
香澄の気力は回復しないだろう。

哲郎は思い切って香澄に尋ねることにした。
あれこれ遠回りに探っていても埒が明かないと考えたのだ。
それならば単刀直入に、本人に聞いてみるのが一番だ。

「香澄。もうそろそろ、眠る時間だ。
 明日1日を、そして明日からを、もっと気持ちよく生きるために、
 今のうちにはっきりとさせておいた方がいいと思う。
 香澄。君は、どうしたいんだ?}

「……。そうよね。突然、涙ぐんで、何も言わなくなれば……。
 みんな、心配よね。」
「ああ。史恵の言葉に悪意がないのは、おそらく君にもわかっていると思う。
 ああいう性格だからね。」
「ええ。哲郎よりも早くから、わたしは知っているもの。」
「雅和さんも心配している。
 話してくれないか。香澄の涙の理由。」

香澄は顔を上げ、周りを見回した。
3人の目が香澄に注がれる。
「真奈美ちゃんは……。もう、寝たのかしら。」
「ああ。部屋の中が静かになったから、5分ほど前に覗いてみたら、
 孝志君の腕枕でぐっすりだったよ。」
「真央ちゃんは?」
「こちらも、雄大と利彦に挟まれて、気持ちよさそうに寝ていたさ。
 まあ、それぞれの手で、二人のペニスを握ったままだったけどね。」

「そう。みんな、凄いわね。」
「ああ。夕方から10時間。食事の時間を除けば9時間弱。
 大したもんだ。」
「じゃあ、わたしたちもそろそろ寝ましょうっていうことよね。」
「ああ。その前に……。」
「うん。でも、大丈夫。
 涙のわけは……。羨ましかったのと悔しかったのと……。
 史恵の優しさが伝わってきたからよ。」
「史恵の優しさ?」

「ええ。わたしに男の子がいないのは、もうどうしようもないことだわ。
 そのどうしようもないことを、わたしは羨ましいって感じてしまった。
 史恵は教えてくれたのよ。
 過去は変えられないじゃないって。
 今更どうしようもないじゃないって。
 だったら、今できることの中で、最大限のことをしたらって。
 刺激が欲しいというのなら、近親相姦だけじゃないでしょって。
 家族ぐるみで、もっともっと味わえることがあるんじゃないのって。」
「……。」

「それにね。史恵があんなに真奈美ちゃんのこと、
 気にかけてくれてたんだなってわかったら、泣けてきちゃったの。
「香澄。史恵が真奈美ちゃんのことを気にかけているって感じたのかい?」
「ええ。真奈美ちゃんに、何が足りないのかを教えてくれたって思ったわ。」

「香澄……。」
「史恵。一つ、お願いがあるの。」
「ええ。何でも言ってちょうだい。」

香澄は史恵の耳元で、何やら長い話を始めた。
史恵は時々驚きの表情を浮かべながら黙って聞いている。
香澄が耳元から口を離すと、史恵は香澄をじっと見て言った。

「今の話……。雅和には言わなくていいの?」
「ええ。雅和も……。夫も、同じ考えだもの。」

史恵は雅和の方を見たが、何も言わず、再び香澄の方を見た。
「わかったわ。香澄の言うとおりにするわ。」
「ありがとう。史恵。」
「ううん。香澄の気持ち、よくわかったもの。」
「じゃあ、明日のために、もう寝ましょ。」

「ええ。あ、そうだわ。
 香澄。いよいよよ。」
「ええ。わたし、夢で一足早く、その人に会うつもりよ。」
「明日になって、人違いでガッカリしないでよ。」
「大丈夫。おやすみなさい。」

香澄はそう言うと、雅和に抱きより、そのまま横になった。


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