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「先生」と呼ばれる人
【女性向け 官能小説】

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「先生」と呼ばれる人-2

隠れ家に入るのはやはりためらう。
こんな関係。。いいわけない。
彼は私との結婚をのぞんではいない。
スリッパを前にわたしは立ち尽くす。
「ほらほら。大丈夫、心配ない。僕に任せて」
なんて、背中を押す彼。

この部屋は苦手。
情けない気持ちになる。
他の女も来ているみたい。
忘れ物の口紅が洗面台の上にあるし、
クローゼットの中には高級そうなドレスやスーツが何枚もあるし。
なのに彼はやたら明るく。
「何か飲む?お風呂に入れば?」
と話しかける。
返事をせず広いソファーに座ると
さっそく彼はおおいかぶさる。
濃厚なディープキスで口ひげが顔にふれる。
「先生、待ってください。」
やっとそう言っても待つはずない。
胸に手を伸ばし、腰に手を回し
スカートのボタンをはずそうとする
この部屋に来てまだ、2分もたっていない。
座り直し、首をふり、彼の手を払うと
困ったような顔で
「だだこねないで、僕は女を口説くのは苦手なんだ。困らせないでよ。」
手を引きベッドに連れて行く。

もう、抵抗できない。彼の思い通り。
楽しそうに服を脱がせる。
そして、「ここからは自分で脱いで」
わたしは「いや」とささやかな抵抗。
仕方ないなという顔で服を脱がす。
きっといつも女たちは自分で脱いでいるんだ。
いたれりつくせりとやってもらっているんだ。この人。


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