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香澄の本性
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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家族旅行での出来事 1日目 午後の出逢い-2

実はそのカップルたちも香澄たちが泊まる旅館を目指していたことが分かり、
2人は香澄たちの車に乗ることとなった。

香澄には、真奈美がはしゃぐのは理解できるとして、
夫も真奈美のようにはしゃいでいる感じなのがどこか釈然としなった。

(あの娘さんが気に入った?
 密かに狙っている?
 彼氏と一緒の女の子に手を出すなんてこと、ないとは思うけど。)

そう思いつつも、香澄は夫の機嫌がよくなればなるほど、
それに反するかのように、夫への疑念が募ってきた。
そして、この人は、人柄はともかくとして、
性的な刺激のためなら自分の妻さえ犠牲にする性癖なのだと、
先日の出来事と結びつけて考えるようになっていた。

もちろん、この論理に矛盾があることに香澄自身気づいてはいた。
夫がレイプ犯の協力するような態度を取ったのは、
自分の妻がレイプされている場面を見たいという、
異常とも思える夫自身の性癖ももちろんあっただろう。
しかしそれ以上に、香澄の溜まりに溜まった欲求不満状態を、
どうにかして解消してやりたい、
そしてレイプという緊迫場面でのスリルあるセックスを堪能させてやりたい、
そんな思いもあったことも、香澄には理解できた。

事実、香澄自身、夫に見られながらの行為は、
征爾や敏明との行為を見られるよりも、はるかに恥ずかしく刺激的な経験だった。
そして夫の命令の下、屈辱的なアナル洗浄まですることとなった。
その後の二穴ファックの刺激は今までの比ではなかったのだ。

香澄は正直、夫が協力してくれてよかったと思った。
もちろん、そう考えられるようになったのは、
征爾たち一家との交流のおかげである。
二人の夫婦生活がそうした関係を築き上げてきたのではない。
征爾たちとの交わりの中で、それもここ1日2日の体験が、
香澄と夫の間に全く新しい価値観を生まれさせていたのだ。

つまり香澄には、その視点で物事を捉える経験がまだ浅かったのだ。
夫の、一見異常な行動を認める目は持つことができたものの、
最後の最後に、自分を助けに来たのが夫ではなく征爾だったということが、
どうしても納得できなかったのだ。

(これから先、わたしに何かあった時に、
 夫はまたわたしよりも自分のことを優先するのでは?)
そんな危惧だった。

実は、このカップルに夫が気付いた時、
香澄は瞬間、関わりたくないと思ったのだ。
しかし夫は声をかけ、結果的には車に乗せ、同じ旅館に泊まることになった。
香澄の意志に反する行動を、夫は知らず知らずのうちに取ってしまっていたのだ。

もっとも、関わりたくないという意思表示を香澄は明確にしたわけではない。
でも、何となく自分が乗り気ではないことを察してくれてもいいのに。
香澄はすねたのだ。


「本当にすみません。あ、ボク、広瀬と申します。
 広瀬孝志。親孝行の孝に志と書きます。こっちは真央。妹です。」
「あ、ご兄妹ですか。そうですか。でも、兄妹でご旅行ですか?」
香澄の気持ちがどんどん沈んでいくのに反して、
夫はますます上機嫌で、いつになく社交的だった。

「じゃ、ここまでずいぶんかかったでしょう。」
「ええ。昼前から歩き始めて4,5時間でしょうか。」
「ほ〜。ボクだったら半分も歩けずにダウンですね。」

夫のご機嫌さが香澄には腹立たしく感じられる。
「あなた。話に夢中になるのはいいけど、ちゃんと前を見て運転してくださいよ。」
思わず香澄は口を挟んでいた。
「わかってるって。耳は後ろでも目は前を向いてるさ。
 あ、そうそう、わたしたちは生野と申します。
 こいつは妻の香澄。後ろにいるのが娘の真奈美です。
 あ、ボクは雅和。こうやって会うのも何かしらの縁だと思うんで、よろしく。」

(何かしらの縁?そんなもの、あるはずないじゃない。)
車が旅館に到着したころには香澄の機嫌は最悪だった。

チェックインすると、今日の宿泊客は真奈美たちと広瀬兄妹の2組だけだという。

「やった〜。貸し切りだ〜。」
真奈美のはしゃぐ様子さえ香澄は腹立たしく思えた。
ついつい言葉がきつくなる。
「貸し切りっていうわけじゃないわよ、真奈美ちゃん。
 広瀬さんたちがいらっしゃるんだから、
 あんまり盛り上がってご迷惑かけないようにしないと。」

「は〜い。ねえねえ、ごはんの前に露天風呂行こうよ〜。」
しかし真奈美は香澄の苛立ちに一向に気づく様子はない。
それほど露天風呂に入れることが嬉しいのだろう。

「そうね。サッパリしてから夕飯がいいわね。」
(そうだった。せっかくの真奈美のお祝いに来ているんだもの。
 真奈美があんなに喜んでいるのに、わたしが機嫌を悪くしていてどうするの。)
香澄は気分転換のためにも風呂に入ってサッパリしなければと思った。

「ああ。そうだな。じゃあ二人でいっておいで。」
「え〜?どうして〜?3人で入ろうよ〜。」
「真奈美。貸し切りじゃないってさっきお母さんが言ったろ?」

香澄たちの横では広瀬孝志が仲居にここへ来たいきさつを話していた。
「……それでたまたま通りかかったこちらの生野さんに拾っていただいたんです。」
「まあ。それは運がよかったわね。
 あ、でも、だったら直ぐにお湯に浸かった方がいいわ。
 あのね。ここの温泉、疲労回復にはもってこいなのよ。
 それにね、それだけじゃないの。
 子宝の湯としても有名なんだけど、
 実は滋養強壮はもちろん、精力絶倫の湯、とも言われているのよ。」

一緒に話を聞いていた雅和が素早く反応した。
「へ、へえ。そ、それは珍しい、ですね。」

(あんたが反応してどうするの?そんな温泉の力なんか借りなくても、
 直ぐにギンギンになるくせに。)
香澄はつい夫を否定的に見てしまった。


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