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任務中なのに〜アパート張り込み編〜
【レイプ 官能小説】

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逮捕-4

悠子は、

【いつも冷静な夫がこの民家の敷地に入ったのも同じ理由だわ。】
【人質事件になり、私の責任問題になる事を危惧したんだわ。】
【山田君の悪い所が出た、ミスしたり不手際が有るとパニック気味になり無茶をする。】
【以前も被疑者に逃げられた時、無理をして怪我をした事がある。注意したのに。】

と思った。緒方は逮捕の時の様子を話し始め、神木達3人の逮捕は最初抵抗も無く上手くいっていたらしい。

神木、城田を拘束、3人目を逮捕しようとした時、アパート敷地内の駐輪場に潜んで居た詐欺組織のメンバー2人が3人目翔平に声を掛け、拳銃を発砲しながら逃したと言う。

捜査官達も応戦して発砲し、助けに来たメンバー1人が太もも付近を撃たれた模様だ。神木、城田は同調する気は無かった様だ。城田は、

『翔平、止めろ!』

と声を上げ止めていたらしい。到底逃げ切れ無いと思ったのだろう。緒方は成り行きを話すと、

『こんな事態になり申し訳ありません。』

と謝罪する。悠子は首を振り、

『謝る必要は無いわ。』
『緒方さんは、指示通り不測の事態が起き逃げた被疑者達を再包囲した。』
『捜査官に誰も負傷者はいない。』
『緒方さんの指揮に問題は無いわ。』

と話し、

『駐輪場のメンバー達は私達が来る前から潜んでいたのかも。』
『私の想定が甘かったのよ。』

と反省する。緒方は恐縮している。その時B班の瀬戸から、

『B班の瀬戸から篠山主任へ、アジト制圧しました。』
『部屋には住人のメンバーだけで抵抗も無く、捜査官達に負傷者は有りません。』
『部屋のメンバーを護送したので、部屋の封鎖と証拠保全の為の所轄の制服警官に来て貰い、そちらに応援に行きます。』

と報告してくる。悠子は、

『篠山、了解です。』
『応援、お願い!』

と返す。悠子は、ホルスターから拳銃を取り出し下に向け弾倉を確認する。そして緒方を見て、

『私もこの民家の敷地内に入るわ。』

と告げる。緒方が、

『私も行きます!』

と言うと周りの捜査官達も、

『自分も行きます!』
『私も行きます!』

等と各々の志願する。悠子は、

『篠山課長が言った通り、余り人数が多くなると発砲した場合仲間を撃ちかねない。』
『私で4対3になり、数的優位を保てるわ。』
『みんなはここで待っていなさい!』
『後で必ず呼ぶから。』

と周りの捜査官達を説得する様に言う。そして緒方を見つめ、

『もし、私に何か有ったら貴方が総指揮を執りなさい!』

と指示する。緒方は何か言い掛けたが止めて、

『解りました、主任!』

と言い、口を真一文字に結ぶ。悠子は頷き、下に向けた拳銃の安全装置を外すと民家の敷地に入った。

悠子が敷地に入ると拳銃を構えいつでも撃てる様にする。玄関が正面にあるが人影は見え無い。左の方に向かうと樹々や花々、池が見える。

家の長めの縁側が有り、カーテン等に覆われていない大きめのサッシが幾つも並んでいて廊下を挟んで障子が見える。ここも人影は見え無い。

庭の樹々は剪定され、花々は手入れされている。縁側の廊下などは掃除がして有る様に見える、当然人が住んでいる筈だ。

悠子は人質事件になったら厄介な事になると思いながら先を進むと、樹々の間にしゃがんでいる夫達が見えた。悠子が手を振ると気付いた山田が夫と山川に肩を叩き知らせる。

夫達が手を振り返す。悠子は笑顔を見せ拳銃を下向きにする。夫が手を夫自身に向けた後、家の方を差す。どうやら差した家の方向に裏口が有る見たいだ。

悠子は頷いて判ったと知らせる。夫達3人がその裏口の方に進んでいく。悠子もサポートしようした時、裏口の横辺りにあるカーテンが掛かったサッシ戸が一瞬でカーテンと一緒に開けられる。

銃口が見え、夫達に狙いを定めている。悠子の位置からは構えている人物が見えず撃て無い。慌てて銃を構えている人物を撃てる位置に移動する。

【間に合わない‼】

と悠子か焦っていると銃を構えている人物に何か飛んで来た。

『痛え‼』

と思わず、銃を持った人物が叫ぶ。石らしき物が転がる、誰か石をぶつけたらしい。悠子は、拳銃を構えている20代半ばのホスト風の身なりの男の肩口を撃った。

男は、

『グワッ!』

と悲鳴を上げ倒れる。その男の奥から別の30才前位の男が見える、翔平だった。こちらに拳銃の銃口を向けるが悠子が狙い澄ました様に翔平の右肩を撃ち抜く。

翔平も、

『グゥ、糞ぉ!』

と声を出し膝を付く。夫達が拳銃を向けながら素早く翔平達2人を組伏せる。手錠を掛け拘束庭の方に引き立てようとする。その時夫と山田が悠子を見て同時に叫ぶ、

『悠子、後ろだ‼』
『主任、後ろ‼』

と悲鳴に近い声を出す。悠子が後ろを振り返る。すると20代半ばのホスト風の服装の男が怒りで顔を真っ赤にして拳銃を向けている。

男の太もも辺りが血で染まり股の付け根辺りで布切れで縛ってある。捜査官に撃たれたのはこの男の様だった。

男は今にも拳銃の引き金を引こうとしている。悠子が撃たれるのを覚悟して体を硬直させていると、

『ウオォー』

と怒鳴り声を上げながらドラム缶を横に持った人物が拳銃を悠子に向けている男に突っ込んでいく。その負傷した詐欺組織のメンバーは驚き、拳銃をドラム缶の人物に向け発砲する。

ドラム缶の人物は怯まずそのままメンバーにぶつかり押し倒した。メンバーは拳銃を落とし、頭を抱えている。ドラム缶の人物はメンバーの横辺りに倒れている。

ドラム缶の人物は、何と櫻井だった。悠子が櫻井に声を掛けようとした時、メンバーが立ち上がり、少し離れた所に有る拳銃を拾おうとしている。


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