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MatchingDIVE
【SF 官能小説】

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オフィスコミュニティ-2

オフィスに戻ると
カノンが既に戻っていた。

「あっ!義人お帰り!
午後からは私の仕事を手伝ってね?」

いつの間にか
カノンはユキトの事を義人と
呼ぶようになっていた。

義人はカノンの隣で頼まれた事を
こなしていく。

しばらくして
「義人…ちょっと休憩しようか?」

「え?ああ…うん…」

「オフィスじゃなんだから
ミーティングコミュに行こう!」

二人はオフィスを出て
社内のミーティングコミュニティに
移動する。

キョロキョロしている義人に
カノンはコミュニティの事を
説明してくれる。

「ココはね多目的スペースなの
休憩に使ったり
商談に使っても良いんだよ〜♪

商談したり、秘密のお話をする人は
そこの小部屋に入るの♪

中には恋人と入って
エッチな事してる人も
居るみたいよww」

「へえ〜!?
こんな所があったんだ?………
それと休憩は勝手にして良いの?」

「良いのよ♪
自分の仕事がちゃんと出来てたら
何処に居てもオッケーなの。

だからココで一日中
仕事している人も居るわ」

「ふ〜ん……結構、自由なんだね?」

「大抵の会社は皆そうよ
義人は何にも知らないんだね?

ちょっとリアルで
お茶を飲みながらココで
お話したりも出来るから……

わたし
ちょっと紅茶入れてくるから
義人も何か飲み物を
用意してきて良いわよ♪」

そう言ってカノンのアバターは
動かなくなる。

義人もリアルで冷蔵庫から
コーラを持ってきて
バーチャルに戻る。

カノンのアバターは
一点を見たまま動いていない。
コーラを飲みながら待つ。

しばらくして
カノンのアバターが動き出す。

「ゴメン!待った?」

「いや、別に…コーラ飲んでいたから」

「コーラか〜いいな〜
わたしは紅茶入れようとしたら
無くて…緑茶にした♪」

「義人は旅行ってしたことある?」

「ああ、バーチャルトラベルだろ?
あるけど……」

「いいな〜わたし
旅行って物したことがなくって

今度のハワイコミュトラベルは
とっても楽しみにしているんだ!

義人も絶対に一緒に行こうね♪」

「そうだな、行けたらいいな」

「行けたらじゃない!絶対に行くの!」

「ああ、そうだな」

就業時間も終わり
各自会社のコミュニティから
ログアウトしていく。

義人もログアウトしようと思った時
カノンが話しかけてきた。

「義人!
今夜はいつもの部屋に集まるよね?」

「え!?うん、行けたら行くよ……」
そう言ってログアウトする。


義人は自分の部屋で椅子に座り
考え事をしていた。

そして、ネットを開き検索を始める。

「えっと……
フェアリーダイブだったよな………」

カーブの行きつけの
風俗店のページを開く。

「えっと、スタッフ検索…ミサ……
おいおい!
ミサだけで何人居るんだよ!?
プロフィール検索は……」

覚えている範囲で検索をかけてみる。
10人に絞られたが
義人の思うミサは居なかった。

「あれ!?
名前が違ったのかな?
そんなはずはないよな…」

義人はミサと言うスタッフの
データを全て調べてみるが
あの時のミサは出てこなかった。

仕方がなく
ダイニングに降りてみると
両親が夕食を前に待っていた。

「おお!義人お帰り
初日はどうだったか?」

「うん……
今日は色々教えて貰っただけだよ」

「可愛い娘だった?」

「いや
教えてくれたのは
女性社員だったけど
アバターだし、可愛いかどうかは……」

「そうよね♪
実際に会ってみないと
分からないわよね♪」

母親はやけに嬉しそうである。
義人が席に着いたところで
夕食を始め父親が話し出す。

「義人……
今日の会議で決まった事なんだが…
父さんは
これからマッチングダイブの事業で
各自治体に行く事になる。

そこで
お前の居る総務部にも
動いて貰うことになるんだが
お前には会社に残って
貰おうと思っている。」

「そ、そうなの?…なんで?」

「いや
リアルで外に出ることになるし
何処でネオコロナに
感染するやもしれない。それに………」

「それに?」

「うん…まぁそれにだな!
母さんを独りにするのも可哀想だから
一緒に居てやってくれないか?」

「ああ
そんな事くらいなら
全然平気だけど……」

「それじゃ母さんを頼む!」


バーチャルゴーグルを着け
いつもの部屋にログインする。

部屋にはいつものメンバーが
揃っていたが
カノンだけが居なかった。

「おお!ユキト!来たか……」

カーブが声をかける。

「カノンだけ来ていないのか?」

「あぁ今日はまだ来ていないな
いつもなら
来ているはずなんだけどな…」

「ちょうど良かった。
カーブ…ちょっと話があるんだけど
二人で話せないか?」

「ああ、いいけど、どうしたんだ?」

「ココではなんだから、外に出よう」

二人はバーチャルの
公園コミュニティに移動する。

「話って何だよ?」

「うん…
この前お前に連れていって貰った
風俗があるだろ?」

「ああ、フェアリーダイブな」

「そこで会った娘ってまた
リピート出来たりするのかな?……」

「あったりめ〜だろ!?
俺なんかルルを何回指名したことか!」

「そっか……」


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