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初めて会った場所で
【青春 恋愛小説】

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初めて会った場所で-7

「まさか!ただの通りすがりの勘違い地球外生命体だよ!」
「ぢゃぁ、そこの人。手離してくれる?汚れるから。」
隼の声はどすが利いてた。多分あたしなら泣くな・・・
「な・・・。何だよぉ!お前が早く来ないから悪いじゃんかっ!」
まぢ・・・この地球外生命体ありえない・・・。
「聞こえてた?離せっつってんの。」
ますますどすがきくはやての声。
諦めろ。地球外生命体。
「何でだよ!離さないぞ!」
りんちゃんを掴んでたもう一匹はどこかへ消えていた。チキン・・・だな・・・。
「てめぇ・・・。俺を怒らせたいの?」
あ・・・。キレてる・・・。ここまでにしないとやばいよ・・・?地球外生命体・・・・。
「怒れるもんなら怒って・・・」
ドッ
地球外生命体はゆっくりと倒れていった。
「ありがと・・・。隼・・・。」
「あぁ・・・。いいよ。」
長い沈黙・・・。どうしたらいいんだろ・・・。
「あの・・・さ・・・」
「ん?」
「とりあえず、場所変えようか?」
そう言われてあたりを見渡すと、いろんな人があたしたちを見ていた。
「そうだね・・・。」
あたしたちはいそいそと場所を変えた。
近くにある公園の丘に座る。
「今まで・・・ごめん」
「え?」
いきなり隼が謝ったから驚いて評しぬけたような声しか出せなかった。
「今までろくに外で遊んでやれなかったし、バスケの試合とかにも呼ばなかったし・・・むしろ体だけ求めて・・・自分のことばっかでごめん・・・。」
隼・・・。やっぱり自分を責めてたんだ・・・。
「俺、やきもち焼きだからさ・・・他の奴がゆう見てるだけでも嫌だったし、ゆうのすべてを独り占めしたかったんだ。」
わかってる・・・わかってるよ。隼・・・。
「そんな自分が嫌で昨日別れようって言ったんだ・・・。ゆうを守るために別れたつもりだったけど、結局自分自身を守るためだったんだって気づいたんだ・・・。」
隼・・・。
「でも、別れたほうが辛かった・・・。じぶんのしたことだけど、何もわかってなかった・・・。ゆうがいないとダメなんだ・・・。世界が灰色なんだ・・・。淀んでるんだ・・・。」
「あたしもごめん・・・。」
「え・・・?」
隼の話を聞いていても立ってもいられなくなり、思わず言葉が出てしまった。
「あたし、隼に甘えてばっかりだったし、別れたときも隼のせいにしてた。でも、あたしにも原因はあるんだよね。待ってるだけじゃダメだったんだ。ごめんね・・・。全部隼に押し付けて・・・」
「ゆう・・・・」
言いたいことは言えた・・・。後は隼次第だよね・・・。
「長谷川隼、誓いまっす!もう、ゆうを苦しめない。ゆうを独り占めするんじゃなく、みんなに自慢してやる。俺の彼女なんだって!だから、ゆう・・・俺にもう一回チャンス・・・ください。」
冷静な雰囲気の隼には似合わない告白だけど、真っ赤になってる隼を見たら好きだって気持ちがあふれ出してきた。
「浅原悠紀、誓います。今度は自分から隼を振り回すような積極性を持つ!こんなあたしだけど、もう一回彼女にしてください・・・」
隼は目も顔も真っ赤だったけど、優しく微笑んでた。
そして、ゆっくり私たちは唇を重ねた。
今までとは違う、優しい温かいキス・・・。
たぶん、この温かさはもうなくならない・・・かな?


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