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捜査中に触られて〜電車編〜
【痴漢/痴女 官能小説】

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初めての着信-1

また忙しい日々が続いた。逮捕した犯罪組織の構成員は、多くその取り調べや犯罪の証拠も膨大で、それらの書類が大量に上がってくる。当然、それをまとめ書類作成する部下達がいるが、最終確認は、チーフである咲良がしないといけない。

毎日、勤務は深夜までに及び家には寝るだけの生活を続けていた。自分も忙しい筈の夫が家事や子育てを一身に引き受けてくれ、咲良は感謝にたえなかった。

桜井から連絡は無い、あれからもうすぐ一週間が経とうとしていた。部下達とコーヒーを飲みながら販売機の前で話していると、電話が掛かってくる。画面を見ると夫からだ、

『あなた、お疲れ様。』

話し始めると部下達が気を使い席を外した。親戚の法事出席の確認だった。

『ごめん、そうだったわね。行けそうに無い。』
『うん、別の件で裁判で証言の予定入ってた。』
『そう。今夜も遅くなるの、寝てて。』

そう言うと電話を切る。コーヒーカップを捨て、仕事に戻ろうとした時電話がなった。また夫だと思い、画面を見ず出ようとしたら切れた。

【うん?】

と思い画面を見ると、《桜井太郎》と表示されていた。

【来た、スキンヘッド男だ。】

番号交換した次の日からいつ来るか不安だった。胸がドキドキしていた。女子トイレに入り、誰もいない事を確認すると個室に入った。

【この時間、このフロアには女性はいない筈だ。】

話しを聞かれる事は無いだろう。すぐに掛け直して、電話を待っていたと思われるのも嫌だった。だが、部下達は、ほとんど全員帰らず仕事している。

【私の決済待ちの物も有るかも。】

と結局、2分位待ち電話するとワンコールで相手が出た。

『桜井さん?』

と咲良が確かめる。

『そうだ。』

と返事が返って来た、スキンヘッドの男の声だ。スキンヘッド桜井は、

『次の休みは、そろそろか?』

と聞いてくる。咲良は、

『今、とても忙しいの。次の休みがいつになるか分からないわ。』

と返答する。桜井は、

『休みを取れ!』

と言ってくる。咲良は、

『無理なのよ、あなたが協力してくれた捜査の事件の処理が山積みなの。』
『私が休む訳には行かないの!』

桜井は少し間を置き、

『電車で指示してたな、管理職なのか?』

と聞いてきた。咲良は、

『まあ、そう。』

と返事すると、桜井が

『役職名は、何だ?』

と更に聞いてきた。咲良は、

『チーフ捜査官よ。』

と答える。桜井は、

『へぇ、チーフ捜査官かぁ。』

と感心した様に言う。続けて、

『あんたがそんなに忙しいなら、俺がそっちに出向こう。』

と言って来た。咲良は、

『えっ、あなたがここに来るの?』

とビックリした様に聞く。桜井は、

『そうだ、奥山チーフ捜査官!』

とからかう様に答えてくる。咲良は、

『無理よ、あちこちに防犯カメラが有るのよ。』

と焦って言うと、桜井は

『俺の知り合いが、捜査員と面会する為に行った話しを聞いた事がある。』
『堅気じゃなかったが。』
『面会室みたいなのが有るんだろ?』

と聞く。咲良は、

『談話室があるわ、面会者用の。』

と呟く様に答える。桜井は、

『そこに、防犯カメラはあるのか?』

と聞いてくる。咲良は、

『無いわ。』

と返した。でもすぐに、

『一階の来客の為の解放的なフロアに有るから、遅くまで人は結構いるわ。』

と諭す様に言う。桜井は、

『構わんさ。』と言うと咲良は、

『お願い、別の機会にして。』

と懇願する。桜井は語気を強め、

『お前は、約束した筈だ。言いなりになるとな。』 
『これは、命令だ!』

と言い放った。

そして、

『1時間後に行く』

と桜井は伝えた。咲良は、

『2時間後にして!』
『部下達が帰って居ない時間だから、お願い!』

と頼む。桜井は、

『良いだろう、2時間後だ』

と言い電話を切る。


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