奪還-6
清水らに連れ去られたであろう5人の行方を追う杉山と吉川。店のホームページの写真を片っ端から調べるが、ボカシが入ると判別は困難であった。
「だいたいがボカシ入れたとしても、わざわざ発見されるようなリスク負って写真載せるかなー？」
初めは風俗に行った事のない吉川は風俗店のホームページをワクワクしながら見ていたが、一向に成果が上がらない事にうんざりしてきた。次第に無駄な事をしているような気がしてきて溜息が多くなる。そこで風俗慣れしている杉山の機転が効く。
「そうだ、暴サイ見るか！」
「暴サイ？？」
「はい。風俗行った客がその店や女の子の感想が書かれている板があるんスよ。連れ去られたた女子らはみんな可愛いから、最近急に現れて人気が凄い子や、それぞれの子の特徴にあった子がいないか調べた方が早いかも。例えば井沢友美ならロリ系巨乳で声が可愛くていつもニコニコして可愛らしい性格、香川晴香ならショートカットが良く似合うボーイッシュな雰囲気でチッパイ、根本沙織はダイナマイトボディで見るからにエロくて、男遊びもなかなからしいからする事もエロいとかの特徴を当てはまる投稿がないかを照合して。店の掲示板は投稿を店が管理するから都合の悪いのははじかれちゃうけど、外部サイトは管理のしようがないですからね。」
「…、お前、女の子の事、良く知ってるな…？」
「女子は良く観察してますから！」
自慢げな杉山に呆れるが、おかげで停滞ムードが打破出来そうだ。2人は暴サイの投稿をチェックし始める。
「ヤバい…、勃ってきた…」
あまりに生々しいプレイの内容が書かれており、読んでいてムラムラして来た吉川。
「吉川さんも下半身がリーモコちゃんですか？俺もです♪」
2人ともまんまと風俗に行きたい欲望を掻き立てられてしまう。
「俺も良くこのサイトを見て行く店決めてたんスよ。あ、でも今は行ってないスからね？」
「お前にハーフ美人の彼女がいるもんな！」
「はい！デヘヘ…」
2人とも初めは浮ついた気持ちで投稿をチェックしていたが次第に口数は少なくなり、そのうち無言になり失踪している女子署員らしき者がいないか探していた。
「しかしこのサイトは素直な感想が書いてあるから、いい店や悪い店、いい子やそうでない子が行かなくても分かるな。凄いな…」
吉川がボソッと言った。
「ある意味怖いっすよ、ネットは。」
杉山は画面を見ながら無表情でそう言った。