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Twin Guns 無敵の女刑事
【制服 官能小説】

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奪還-13

いつも女の話をしている時のだらしのない顔など想像も出来ないような、鋭い目つきで清水を睨みつける八坂。清水が初めて見る、まさに組長と言う八坂の姿だ。出入口は塞がれている。もはや逃げ場はない。清水には嘘を突き通すか、目の前の田村のように袋叩きに遭うか、選択肢は2つしかない。清水は少しの沈黙の後、ひょうひょうと言ってのけた。

「誰ですか?コイツは?」
全く知らない奴だと言わんばかりの大袈裟な仕草は、他人から見ればわざとらしさしか感じない。その開き直りぶりはもはや哀れにしか感じられなかった。
「そ、そんな…」
田村はまさかの裏切りに悲壮感漂う目で清水を見る。
「お前が雇ったコソ泥野郎だろ!」
嘘が確実な清水に苛立ちを隠せない八坂の口調は荒々しくなる。
「さぁ…、こんな奴、知りませんよ。」
手を開き惚け通す清水。対照的に不安そうに様子を見守る沼田。もしかしたら沼田の方が利口かもしれない。これ以上嘘を重ねれば重ねる程に状況は悪くなっていく事を理解しているからだ。八坂の態度を見ていれば全て調べはついている事が分かる。田村が暴かれた時点で終わっているのだから。むしろ嘘をつき通そうとしている清水に、ついていく人間を間違ったと、今更ながら後悔するのであった。

そんな沼田は、信じられない言葉を耳にした。
「いや、見たことあるかも…。あ、思い出した。コイツ、お前の友達だよなぁ?」
「えっ…?」
一瞬、何が言いたいのか分からなかったが、すぐに分かった。清水は自分に全てをなすりつけようとしている事を。散々甘い汁を吸わせてやったんだ、その恩返しをしろ…、そう言わんばかりの視線を受けた。
「お前、まさか金をちょろまかしてたのか!?俺に隠れて!!」
白々しく沼田に詰め寄る清水。
(この人は自分が助かる為なら平気で人を売る人間なんだ…)
清水の本性を垣間見た瞬間だった。確かに金も女も仕事も、清水には感謝しきれないぐらいの恩恵を与えてもらった。濡れ衣を被せられても文句は言えないぐらいの恩恵を。その恩返しを今、するべきなのかも知れない。沼田は迷った。しかし沼田の中にも少なからず刑事としての魂は残っている。清水をこのまま野放しにしておいていいのかどうかを考えた時、沼田の判断はNOであった。

「あ、あんたが全て仕込んだ事でしょう!?麻薬の価値を倍にするとか言って横流しして金を得た挙句、麻薬を欲しがりそうな奴に情報を流して取引させ、その金を田村を使って強奪させて倍の金を手にする手を考えたのも実行したのも、全てアンタでしょう!?」
そう言い放った沼田の、飼い犬の噛みつきに清水は動揺を隠せなかった。
「な、何言ってんだオマエ…?」
明らかに声が上擦っていた。まさかの歯向かいに清水の目は激しく泳ぐのであった。


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