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夕暮れの人妻
【熟女/人妻 官能小説】

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性生活-1


 タバコあるかしら?持って来てないのよ。

僕は少々気が咎めたが全裸のままでベランダに出てタバコの箱と灰皿を女に差し出した。
素っ裸の僕の姿を気にも留めないように夜の闇は拡がり、女の家は深く眠りについていた。

 そうよね。いつもベランダで吸ってるのに・・・構わない?

怠惰な大人のひとときというヤツかも知れない。
狭いベッドの中で肌を寄せ合って、灯した一本のタバコを交互にくゆらせた。

 そうか、ベランダで顔を合わせていたんだ

 あら、ひどいわね。洗った私の下着を見せつけてあげたらコクリと頷いたじゃない

そうだったんだ。何度か洗濯物を干す彼女と出くわせた。それで顔だけは覚えていたのだろう。
という事は度重なるうちに女は何か勘違いして、僕は誘われていて気付かなかったとでもいう事なんだろう。
それにしても、玄関先でいきなりのフェラチオはあまりに積極的すぎやしないだろうか。

 キミ、来てくれなかったじゃない。誰もいないし、暇だからセックスしない?って誘ってあげたのに

 言ってくれればきっとお邪魔したよ

 言えるわけないでしょ!




それからの僕はベランダで喫煙しながら、出窓やバルコニーをそれとなく伺う習慣がついてしまった。
しばらくは女の姿に出くわす事もなく、とりとめない日々を過ごしていた。
僕はこんな風に思った。やはり人妻なのだから、彼女も少しやり過ぎたと省みている。
嘘をつくと、その嘘を隠すためにまた嘘を重ねるというが、浮気を隠すために浮気を重ねるそれに似ている。

とにかくしばらくは平穏で残念な日々が過ぎた。
ある時、出窓のカーテンがそっと揺れた気がして、そちらに目を向ける。
バルコニーに彼女が顔を出し、唇に人差し指をあてて何やら合図らしいものを贈った。
いま誰もいないからそっちに来いというのか?それとも今夜こっちに来るというのか?
僕はよく分からないけど、同じような仕草をして笑みを送り返した。

その夜。やはり11時過ぎにチャイムが鳴る。
洗いたての濡れた髪の匂い。股間に香る石鹸と淫靡な匂い。

 もう合ってくれないのかと思った

 ううん、キミの事は忘れていないわ。ただ、ちょっと事情が込み入ってるのよ

先端の丸い足指で僕のスネ毛を撫でた彼女はその夜、スキンを二枚消耗して静かな自宅へと帰って行った。


それからしばしば、玄関のチャイムが鳴るようになった。
決まって夜の11時過ぎ。こっそり家を抜け出る事ができる時間なのだそうだ。
昼間なら16時前後という事もあった。家中に誰もいない、あの夕焼けを撮った頃の時間である。
コンビニに買い物に行った帰りとか、どこか出かけた帰りだとか。
しまいには眠れないからとか言って尋ねてくる始末だった。



 ねえ、そろそろ一度戻った方が良くない?何だか人が集まってヤバそうだよ

女はかれこれ一週間近くも僕の部屋に居座っていた。
娘のピアノ教師との浮気がバレて居場所がないので、ひとまずここに逃げ込んで来たのだという。

 弟夫婦が両親連れて来てるんじゃない。すぐに帰っちゃうわよ

ベッドの上で下着だけ纏い、白い背中を向けたままスマホを弄りながら女は事なさげにそう答える。

 それよりおなか空いたわ。何か精がつくもの買ってきてよ、それとコンドームも・・・

そう言いながら顔半分だけ振り向いて、またクレジットカードを手渡す。

 何が食べたいの?

 そうね、牛丼大盛り卵つきで・・・食べたらもう一回するわよ

仕方なく、羽織ったシャツの前をはだけたままデニムを擦り上げる。姿見に映った僕はどことなく窶れてみえた。
もう出て行ってくれとまでは思わないが、こんな性活がいつまで続くのかとも思う。
女はベッドの上で数日間着けっぱなしの横縞のショーツから、ぷぅっ・・・とおならをして、クススと自分で笑った。


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