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恋心
【学園物 恋愛小説】

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恋心 番外編〜相川智貴-1

俺の名前は相川智貴(ともき)。18歳。高校3年。中学の時から陸上一筋。こうみえても中3の時全国大会に出場したこともあった。高校に入ったら辞めようと思っていたけど、顧問の先生に何度も誘われて渋々入部した。でもなんとなくヤル気になれなくて…。今まで続けてきたが良い記録も出せずにいた。


2年前〜

その日もまた陸上部顧問の井上先生のところにいた。
「……もう少し考えてみてくれよ。相川ならきっといい記録が出せる。良い返事を待ってるぞ」

「失礼します」

「…相川!!今からグランドに見学にいかないか?」





「うちの陸上部はな、とくに短距離走に力を入れていてコーチまでつけているんだが、なにしろ長距離の方はコーチをつけられるほど強い選手もいないし、専門の先生もいないんだ。しかし、逆を言えば自分達のスキなように練習できる。自由にメニューを作ってやっていけばいい。お前が来てくれれば良い成績も出るだろうし、そうなれば少しは設備もよくなるだろうな……」





高校受験で疎遠になっていたグランド。久しぶりに、懐かしいにおいがした。自然に心臓がドキドキし始める。あの頃の記憶が、感覚が鮮明に思い出される。やはり俺にはこれしかないのかな…。


「ガンバ!」
「ガンバです!」

目の前を女子生徒が走り去っていく。俺を陸上部員だと思ったのか。

「あの二人は新入部員だ。A組だから、相川のとなりのクラスだろう」





次の日〜

「今日からよろしくお願いします」

「頑張れよ」
井上先生は俺の肩をたたいた。
「失礼します」


朝一番で井上先生に入部届を出した。

「相川!」
教室に入ると竹田が話しかけてきた。
「陸上部入ったんだって?オレも陸上部なんだ。よろしくな。って言ってもオレは短距離だけどな」
どっかで見たことある顔だな…。
「オレのこと覚えてない?中学の時一緒に全国大会行ったんだけど」
そういえばそうだったかな…
「もちろん覚えてるよ」

「ほんとかよ…(笑)まぁいいや。部室まで一緒に行こうぜ。案内してやるよ」


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