投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

砂漠の薔薇
【女性向け 官能小説】

砂漠の薔薇の最初へ 砂漠の薔薇 31 砂漠の薔薇 33 砂漠の薔薇の最後へ

-2


「だけど・・・」
「・・・・」
「弱っている女につけこむ程、野暮じゃない」
「・・・・」
「だから、安心しろ。ほら行くぞ」

やっと立ち上がった私を急かすように引っ張った。

「マスター、ありがとうございます」

そう言って頭を下げる私に
タバコを吸いながら手をひらひらさせた。

「またおいで」

マスターのその言葉に、阿部さんは
「ったく。こんな店でこんな時間に女の子1人で危ないだろうが」
と小声で悪態をついた。
マスターはその言葉に苦笑いした。

お店を出たところで阿部さんが「あ!」と思い出して
ドアにかかる札を『営業中』に戻した。

暗い関内の道を少し歩くと大通りに出て
「もう、少しだけど酒を飲んでたから車で来られなかった」
と阿部さんはタクシーを拾った。
行き先だけをぶっきらぼうに運転手さんに告げて
「疲れた」
と背もたれにドカッと身を任せる。


あっという間に着いたそこは、会社から2駅のところで
さすが経管。良い所に住んでるな。
なんて関心して。
マンションのエントランスに入る前にまた「あ!」と思い出したように
「パンツ買う?」
なんて恥ずかしい事を無神経に聞いてきた。

「買うならコンビニ寄るけど?」

視線の先には煌々と明かりのついたコンビニがあった。



砂漠の薔薇の最初へ 砂漠の薔薇 31 砂漠の薔薇 33 砂漠の薔薇の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前