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よだかの星に微笑みを(第三部)
【SF 官能小説】

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露見-1

「お兄さん、どういうつもり?」
ほとんど仁王立ちのナースチャが尋ねると、蘭が
「それ、あたしも前に思った。」
「今から酒飲むんだから。なんだよ、子供がこんな時間に。」
「お仕事の帰りだもん。場所はポリアンナちゃんに聞いた。お兄さん、ポリアンナちゃんの彼氏なんだって? まあ、聞かなくてもここの場所、分かるけどね。気になって付けてきたら、これは何? 浮気?」
「大人の事情だよ。邪魔するな。それとも、一緒に飲む?」
蘭が
「その後もっと楽しい事があるよ。性教育してやろうか。」
ナースチャの緑色の瞳が燃えるようだった。アンカは
「怒りっぽそうな子供ね。ここで何かしないでよね。人の迷惑だから。」
「なんで一緒にいるわけ?」
蘭が
「それも、あたしが前に自分で聞いたことある。」
「探す手間が省けた。お兄さんも、ポリアンナちゃんに悪いけど、訳分かんない人は始末するからね。」
「子供に勝てる訳ないでしょ。こっちは三人いるのよ。経験もある。」
アンカが凄んで言った。
「まず外に出ようか。」
蘭が幽霊のようにその場に浮き上がった。窓を開けるとナースチャが
「逃げるの?」
「まさか。」
その途端、吸い出されるようにナースチャは外へ放り出された。変身する間も無く、遥か遠くに投げ飛ばされていた。蘭の技だった。蘭は
「バリヤー張っとくから。みんな、行こう。すぐ戻ってきちゃうよ。」
アンカが変身し、蘭を追って飛び出した。
俺は変身できない。
すぐに入ったアンカからの通信が
「何やってるの? シビアな状況なのに!」
「変身できない!」
「おちんちん、机にぶつけなさい!」
「やだよ。」
「じゃ、お酒飲んで! 早く!」
「あ、そうか。じゃワイン貰うから。いや、ウォッカそのまま飲んでみる。冷えてたよな。」
「来た! じゃ、急いで。」
真面目なアンカの声だった。
馬鹿な話であるが、俺はポリアンナのパンツを押入れから引っ張り出し、ウォッカを飲みながら全裸でオナニーする事にした。一番新しいパンツなら、まだよくにおっている。途中、蘭の脱いだパンツも嗅いでみた。
「ポリアンナの方が臭いけど、若い元気さがあって爽やかだな。」
ところが、ポリアンナを思ったら、通信が届いてしまい、ポリアンナが返信してきたのだった。
「あ、嬉しいな。お取り込み中だね。直接嗅いで。」
迷わずそうした。一日分の思春期の娘の汚れが俺の鼻と口一杯に入ってきた。
「今日、お仕事の時ね、ナースチャちゃんって言う新しい子が」
「出る!」
射精と共に俺は変身した。
「ポリアンナ、ごめん! 今、実は大変なんだ。また今度な!」
「もう! 次はブロックする!」
俺は窓から飛び出した。
変身すると気分が高揚するのに加え、酔いが回っていた俺は、戦意満々だった。きっと、酒乱はこういった感覚なのだろう。
三人のいる空間に俺は来た。
白黒模様の小さいスズメバチの両側に、離れてトカゲと女が浮いている。
「クリーンネーチャーの改造人間が変身しないなんて思わなかった。そんな服着たままで大丈夫なの?」
「裸になろうか。パンツはさっき脱いじゃった。」
「みんな、やめろよ!」
俺が言ったがアンカは
「やってるのはこのハチだけじゃん。あたしもやめたいよ。」
ナースチャは
「お兄さん、やっぱりあたしと同じ型! でも、どうかな?」
直後、殴られたようなショックが全身にあった。酔っていて、避けるどころではない。衝撃波だった。
「壊れないの?」
ナースチャは、聊か心外らしい。
「この子、本気だね。早いとこ片づけようか。」
アンカの全身から五寸釘ほどの針が生え出した。


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