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よだかの星に微笑みを(第一部)
【SF 官能小説】

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告白-1

「あれから苛めがなくなりました。どうもありがとうございます。」
ポリアンナからそんなメールが届いた。こちらは付き合いたい気持ちで一杯だったのだが、告白などしたことがない分、待ったものか、思い切ってしたものかが分からない。このタイミングでするのは恩着せがましい気がする。しかし、このタイミングを逃したらもうチャンスは無い気もする。他方、当の問題が過ぎたら俺に用は無いのかもしれないとも思うし、視姦など実際してしまっている気後れもあった。
とにかく、このまま音信不通になるのは如何にも残念だ。
「パンツでも貰えないかなあ。」
そう大学のベンチで呟いたのを、同じクラスの渡部(わたべ)に聞かれてしまった。
「研究会の寮の奴がな、どっかのおばさんにパンツ貰ったらしいで。」
「独り言に反応するなよ。」
渡部は隣に腰掛けると
「夏目漱石が、『三四郎』か何かに、大学生は世間から離れた世界にいるとか書いてたな。お前なんか完全に離れとるやんけ。何がパンツ貰いたいや。」
「俺はバイトしてる。」
「まあな。バイトもしてへん研究会やら運動部の奴らは、忙しくしてわざわざ社会から逃げとるのかも知れんな。俺もそうやけど。」
「漱石の言う高等遊民になりたい。」
俺たちは文学科だった。その時点で、将来性はないと大人からは言われてきた。文学者になるわけでもなし。社会のためにも、経済的な支えにも、もしかしたら自分のためにもならない。渡部はしかも漢文学専攻で、研究会にも入っている。苦労しながら役に立たない事を磨いている訳だ。俺は詩が好きなので文学部に入った。と言えば格好いいようだが、他にしたい事もなく、就職は嫌だったから、ここにしたのだった。ところが、大学は学問研究の場であり、詩の創作や鑑賞などしない。それで、結局、俺は何もしていないようなものなのだった。文学部文学科で、俺のような国文学専攻には、一番アバウトな、専攻の決まらない人間が多い。まさに俺もその例に漏れていなかった。
「今日、飲みに行かんか。伊月も誘って。」
「いいけど。」
本当は、帰ったらポリアンナを覗いてオナニーする予定だったので、一瞬、俺は渋ったけれど、それはいつでも出来るのだと思い直した。
「じゃ、俺、講義やから。五時な。」
「おう。」
俺はまたポリアンナのメールを読み返した。
「ん?」
メールの着信音がしたような気がした。しかし違った。頭に何かが入って来ていた。ものを思い出す時のように、それが何なのか意識を向けた。
「あ!」
脳裏にありありと、今、学校のトイレに入ってしゃがむポリアンナの姿が浮かんだ。トイレは和式だった。カメラが自動的に動く感覚で、ポリアンナの肛門が俺の脳裏に広がった。カメラと違うのは、においも味も伝わってくる点だ。
「お尻の穴をこんな近くで見たことなかったな。女子にも、あんな可愛い子にも、こんな物があるのか!」
同時に別な画面が開いた。ポリアンナの可愛い顔だった。その口元が固く結ばれたと思うと、薄い小豆色の肛門がぱっと開いた。おならだった。それから、勢いも激しくおしっこが噴射された。肛門を目の前にして、赤い割れ目を見晴るかす絵だ。おしっこは、直線でなく、流れを左右に変えながら、周りにも滴を飛び散らす。ポリアンナの上履きのあたりも濡れている。
流れの激しさが収まり、残りを出す力みが綺麗な肛門を膨らませた。白い粘り気のある汁がまた垂れて落ちた。
これが女の子の日常なのか。この子のものなら、何でも舐められる。男らしい自信を俺は胸に感じた。
勢い余った俺は、持っていた携帯で、素早く「付き合ってほしい」と、絵文字入りメッセージを送信した。
股を拭こうとしていたポリアンナの携帯のバイブ音が鳴るのが見えた。彼女の肛門がきゅっと縮んだ。しかし、携帯を取り出すより先に、ポリアンナは、自分が拭いたトイレットペーパーを見直した。
これ以上興奮すると、ここで変身してしまうと我に返った俺が、額に手をやったら、やはり触角が伸びていた。
幸か不幸か、その時、ベンチの前の広場を応援団が偉そうに闊歩しながらやってきた。下っ端の団員が、周囲の学生を押しのけて団長を通そうとしていく。時代錯誤の旧態然とした人間関係。とばっちりを受けそうで、しらけた俺の触角は引っ込んでいた。


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