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恋心
【学園物 恋愛小説】

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恋心 第四章-1

「静かにしろ―!みんな席につけー!!」
担任の先生が叫んでいる。
今日から新学期がはじまり、さっそく席替えをすることになった。
「一番前は嫌だよな〜」
「近くの席になるといいね」
みんなそんなこと言ってるけど、私はどうでもよかった。
「出席番号順にクジを引いて…」
HR委員の説明なんか誰も聞いていない。



私の番がくる。
ゴソゴソ…
ダンボールに手を入れる。
これでいいや…え〜っと…23番だ。

さっそく席を移動する。窓際の一番後ろ。ちょっとソワソワしながら、まわりに誰が来るのか待っていると、

「さくらぁ!」
私の前の席に友里が座った。どうやら、私の前は友里らしい。
「やったぁ〜近くなったね。」

「オレも近くなった―」
??…誰?
「桜ちゃんよろしく―」
えっ…!?



放課後〜
「よかったね、桜」
なんだか嬉しそうな友里。
まだドキドキしてる。明日からどーしよう。絶対勉強に集中できない…。
「はぁ…」
「さくらぁ?(笑)よかったじゃん。翔君のとなりになれて。お近付きになれるチャンスじゃない?言っとくけど、見てるだけじゃなんにも始まらないんだからね?」

それはわかってるんだけどさぁ…。



次の日〜
いつもより30分も早く教室に着いた。まだ誰も来ていない。ちょっと早くきすぎちゃったかな…。


ガラッ!!

「あれ?桜ちゃん?ずいぶん早いね」

ドキッ…
翔君?よりによってなんで翔君?しかも二人っきり?早く誰か来て〜!!
心の中で叫んだ。頭の中はパニック状態。

「桜ちゃん?具合でも悪いの?」
うつむいている私に翔君は言った。

「全然平気!早く来すぎたから寝てただけ。翔君いつもこんなに早い時間に来てるの?」
「まさか。今日は早く目が覚めちゃってさ。誰もいないと思ってたけど、桜ちゃんがいてよかった」

………。

「桜ちゃん陸上部だろ?マネージャー?」
「違うよ。よく言われるけど、私は走るほう。小学生の時からやってんの。」
「うそっ?そうなんだ。走るのスキなんだ?」

ドキッ
「まぁね」
なに反応してんの…"スキ=走ること"だし!!


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