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雪娘たちと転校生
【ロリ 官能小説】

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クセニヤ-1

冬休みに帰省した森村にとって、地元は初め異様な土地として映った。人の顔が皆同じように見えるのである。
それには数日で慣れたのだったが、地元では特区の話など全く人の口に上らず、平生、それは単に過ぎ去った歴史の一コマなのだった。ただ、森村のように現地と実際関わった者があれば、途端に好奇の目が向けられる。それも一時的な事に過ぎなかった。
元旦には年賀状がクラスメートから続々と届いた。みな、内地から返事が欲しかったのだ。女から六枚も年賀状を貰ったのは今年が初めてだった。どれも彩り豊かで華やかだった。
「こちらは今日、二十センチも雪が積もりました。そっちは雪、ないんでしょ。早く帰ってきなさいよ。」
アナスタシヤから毎日動画が送られてきた。言っている言葉は一応まともだが、素っ裸である。冗談で、毎日裸を見せろと言ったら、本当にその通りにしてきたので、森村は呆れる思いだった。
他の女子からも、まさかアナスタシヤに言われたのではないだろうに、同じような動画がちょくちょく送られてきた。
男女というのは、日常、上手くいかないことがしばしばあるが、性の繋がりを最初にしてしまえば、最も楽しく付き合えるのではないかと、少年の森村に、ある人生観が生まれてきていた。
久し振りに友人数名と会った。しかし
「お前、なんか悪い病気持ってきたんじゃねえか。」
あまり仲良くもなかった者がそう言って森村を避けたとき、森村は、自分もあちら側の人間になったこと、また、仲が良い友人にも、微かに同じ疑いの生まれていることを感じ取った。
お前らなんか、特区のこと何にも知らないじゃないか。内地がどうしたって言うんだ。心に怒りを森村は覚えたが、そうは言わずに
「女子はここの女と違って美人ばっかりだし、山も空も空気も綺麗だぞ。ほら、僕の彼女。」
「え、嘘だろ! ほんとに外国人じゃん。モデルじゃねえの? コラじゃないよな。」
女子に興味のあるませた男子なら、アナスタシヤの写真に必ず驚嘆し、クラス写真など見せれば羨ましがりさえして
「俺も特区行きてえ。」
病気がどうしたという話は忘れてしまう。要するに、人の意識などその程度なのだと森村は虚しく思った。


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