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雪娘たちと転校生
【ロリ 官能小説】

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ヴァレリヤ-1

森村が特区へ来てから、ひと月が経った。女子の多いクラスでは、数少ない男子は元気がなくなるのが一般的な現象である。けれども、体で女子と繋がっていた森村は、次第に女子の中での振る舞い方を見つけ出していた。そんな森村しか知らない女子たちも、物事を決めるのに際し、必ず森村の考えを立たせるようになっていたが、それが普通の男女の関係なのだと信じ込んで疑わなかった。だから、指導力も発言力もある森村が、内地では引っ込み思案だったなどとは誰も思わなかったし、森村自身、そんな過去の自分を忘れかけていた。
ただ、ヴァレリヤだけは態度が少し違っていた。ヴァレリヤはスポーツが得意で、遠い町のバスケットボールチームに、選ばれて入っていた。外の男子も女子も知っていたヴァレリヤにとって、森村は、普通の男子にしか見えなかったのである。
しかしヴァレリヤにしても、内地へ行ったことも無ければ、普通の日本人の女子に会ったこともなかった。そして、体を手でじかに知っている男子は、やはり森村しかいなかった。
ある日、ヴァレリヤと森村とが二人きりになったことがあった。体育の後は、生徒二人が体育館の掃除をすることになっていて、その日はこの二人が当番だったのである。次は長めの中休みだったから、二人はだらだらと仕事をした。
モップを持って並んで走っているとき、ヴァレリヤが話しかけてきた。
「ねえ、森村、あたし、内地に転校するかもしれない。」
「ふうん。転勤?」
「バスケで有名な中学に行くかもしれないの。あたしが行きたいなら、家族で引っ越してもいいって。」
ヴァレリヤは、クラスでは一番白に近い金髪をしていて、瞳は空色、ほっそりとした長身の、モデルのような体型をしていた。つまり、日本人にはまるで見えない少女だった。
森村は、前の学校にいた頃の、特区に対する人々の悪意ある言葉を思い出していた。
「白人は内地だと大変かもしれないよ。」
ヴァレリヤはモップの手を止めて
「白人て何? いやな感じ。」
そう言えば、こちらに来てから、白人、黒人といった単語を森村は一度も耳にした事がなかった。そのような機会がなかっただけの理由でない事が森村に今わかった。
「そういうふうに向こうで言うんだよ。向こうだと、ここと違って見た目がみんな似てるからな。」
「そう言えば、あたし、あんたみたいな感じの女の子も、あたしみたいな感じの男の子も、テレビとか動画とかでしか見たことない。内地の学校、試合にも来ないんだもん。こっちからも遠征とか無いし。ねえ、どっちの女の子が好き?」
森村はまじめに考えてみた。内地では、女子とこれほど親しく付き合ったことがなかった。顔形にはもう慣れてしまった。そればかりか、ここの女子なら体の隅まで知っている。内地の女子の体はどんなだろうと森村は思ってみた。体つきの美しさは、到底、内地の女子など比較にならないだろう。
「今はこっちの女子のほうが好きかな。」
「みんなそうだったらいいのに。」
「ヴァレリヤは?」
「男子のこと? あたしみたいな顔の男子は外国人しかいないじゃない。考えたことないよ。」
モップを片付けながら、外国人と日本人の違いは何だろうと森村は考えた。
「内地に行くと虐められるかな。」
「分からない。でも僕もお前らにパンツ脱がされたぞ。」
「あれは・・・」
ヴァレリヤは手触りを思い出して赤くなった。
「あたしの見ていいから、許して。」
「別にもう怒ってないよ。ほら。」
森村は、ヴァレリヤの手を取って股間に触れさせた。
「ばか!」
「うっ!」
手を離す前にヴァレリヤが森村のものを握りしめたので、森村はうずくまった。
「男子って、ときどきバスケの試合でもあるけど、そこ、ほんとに弱いよね。柔らかいし。どうなってるのか、忘れちゃった。やっぱり、もう一回よく見せて。」
ヴァレリヤはそう言うと、森村のズボンに手を掛けた。


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