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恋のばんそうこう
【女性向け 官能小説】

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-5


思い出すのは、成田先輩を忘れられないと言った時の
白木の寂しそうな顔だった。

きっと・・・
自分も乃恵を忘れられない理不尽さに私の事を可哀そうに思ったのかもしれない。

そう・・・
白木を好きになりかけてるって事だけは
白木に知られちゃいけない。

きっと私を可哀そうに憐れむだろう。

また報われない恋をしようとしている私に―――

そんな目で見られるのだけはイヤだ。

そんな時、斉藤から内定をもらったメンバーでお祝いしないか?と連絡が回ってきた。

メンバーを聞くとかなりの人数だった。
みんな順調に内定をもらえてよかった。

また、幹事になっている柳下の名前に笑いがこみあげて
ウジウジ考えてもしょうがないと、出席を出した。

白木が来るかもしれないけど、
この人数なら話さなくても平気だろう。

「白木の顔が見たい訳じゃないから!」

声に出して、自分自身に言い訳する。

長い夏休みに1度も音沙汰がない白木に
あんな大見栄を切った手前、こっちから連絡する訳にも行かず

会いたい気持ちだけが募って行った。

白木が好きなのか、きっと顔を見れば分かる。

あいまいな、自分自身でも分からないこの気持ちを
はっきりさせたくて
私は、ノースリーブのサマーワンピースを無意識に選んでいた。



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