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ニカイノカノジョ・サンカイノカレシ
【OL/お姉さん 官能小説】

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ゴカイノカイギシツ-6

 お風呂場でも、ベッドルームでも、課長に抱かれたことを思い出してしまう。そのまま私が佐瀬さんに入れ替わった想像に繋がって。
 私よりずっと大きな胸が、課長に突かれる度にぶるんぶるんと揺れて、大好きなあの手がそれを押さえつけるように揉みしだく。ルカ、と呼んでくれるその声が佐瀬さんの名前を呼ぶ。
 ミチルさんも寺島係長もあれだけ言ってくれたけれど、私には自信がないし、こんな想像するなんて課長を信じていないってことだろうか。課長と佐瀬さんの生々しい現場を想像しながらはしたないくらい濡らす私は、どこか狂っているんだろうか?

 バスタオル1枚でベッドに身体を投げ出し、いつもしてもらうように、頭を撫でて、耳を弄ぶ。キスの代わりに指で唇をなぞって、首筋から胸をめがけて滑らせて。なかなか突起には触れてくれない。もう固くなってその存在を主張しているのに、やらしい蕾を舌で可愛がったり唇で喰んでくれるのは、散々懇願したあとだ。懇願したご褒美に、舌で、唇で可愛がってくれる。その間にかなり強引に足を開かせ、私の中心がどんな状態になっているか確めて、蕾から唇を離すと耳元で囁くのだ。

「まだ胸だけなのにどうしてこんなにグショグショになってるの?」

「うわぁ、ルカ。いやらしい。びっちょびちょただぞ?」

「ほら、聞こえる?まだ指突っ込んでないのに、触っただけでピチャピチャやらしい音してる」

 私が恥ずかしがれば恥ずかしがるほど、嬉しそうに足の間に頭を埋めて、太い指を中に沈め壁を擦る。クリトリスを舌でいたぶり、嬌声を上げればそれを吸い上げる。あえいで、泣いて、あえいで。

「ほら、しゃぶれ」

 もう太く硬くなったものを唇に押し付けられ、指を、舌を這わせる。その間も私を刺激するのをやめない。喘ぐのに夢中で口擊がおろそかになると、ひやかされる。

「ほら。もっと硬くしてくれないと。ルカん中狭くてキツイから入らないぞ」

「んー?指と舌だけで満足かぁ?」

「ルカ、おねだりしてごらん」

ー挿れて。お願い

 私の指2本じゃ、全然足りないものが入ってくる瞬間を思い出す。未だにその瞬間は痛みを感じて、眉間にシワをよせてしまう私に優しくキスしてくれる課長は今ここにいない。もしかしたら、もう二度と抱き合うこともないのかもしれない。泣きながら、必死で中をかき混ぜる。課長の声を、息づかいを、温もりを思い浮かべては涙をこぼして…

 気がついたら、朝だった。起き上がりたくないけれど、濡れたまま放置してしまった股間も指も気持ちが悪い。暑いシャワーを浴びて、洗濯機をまわして、インスタントのカップスープを飲んで。朝のニュースを流しながら、掃除機をかけて、洗濯物を干して、もう一度ベッドルームへ戻りたくなる気持ちをなんとか宥めて出勤する準備をする。
 いつもより少し早いけれど、このままここにいたら、本当に会社に行きたくなくなりそうで家を出た。7階の喫煙所に行くのは気がひけるから、支社の最寄り駅についたら喫茶店でモーニングでも食べたらいい。





「おはよう」

「おはようございます。昨日はありがとうございました」

 始業時間ギリギリで2階に向かうと、廊下で寺島係長に会った。

「いや、こちらこそ。ミチルが謝ってたよ。これに懲りずにまた飲もうって」

「ぜひぜひ、喜んで。ミチルさんにもよろしくお伝えください」

 それ以上は昨日の一連のことに触れなかったけれど、折に触れて心配してくれていることはわかった。昼休みも派遣さんと一緒にご馳走してくれたり。喫煙所に足が向かないことをわかってくれているようで。
 結局一度も7階へ上がらないまま、19時近くなってパソコンの電源を落とした。お疲れ様ですと挨拶をして、エレベーターに乗り込む。

「今日は総務と営業、飲み会らしいよ」

 ウチの本郷課長と寺島係長がそんな話をしていたから、会わずにすむと思ったのに。7階に着く直前。スマホが短く振動した。

『会いたい』

 ずるい、と思った。このタイミングで送ってくるってことは、飲み会には参加していないはずで。多分、喫煙所にいる。ほら、いた…

「…お疲れ様です」

ーそれ以外に何と言えと?なんでそんな憔悴しきった顔をしているの?一晩中、佐瀬さんと一緒だったから、そんなに疲れた顔をしているの?

「お疲れ。昨日はすまなかった」

ーここで、その話を切り出すの?

「いえ…」

 ミチルさんは言い訳を聞いてやれと言っていたけれど。何もここじゃなくていいんじゃない?そう返したいのに、うまく声が出てこない。

「…今日はもう上がる?」

「…はい」

「話がしたいんだけど、ダメか?」

ー話って何?別れ話?

「さすがにここじゃまずいだろうし。どこか店でも構わない。ル…稲生さんさえよかったら、ウチでも…」

ーあぁ、なんだ。ここじゃないんだ。それもそうか。誰が来るか誰に聞かれるかわからないもの。確かに店よりあの部屋のほうが、たとえ修羅場に周りの目を気にしないですむよね。別れることになったら荷物もその場で処分できるもの。

「…お邪魔します」

「買い物して帰るから、先に帰っててくれるか?」

ーこの時間じゃ2人で並んで歩いて帰れないもんね。誰が見てるかわからないもの。あぁ、なんで私こんなに卑屈になってるんだろう。でも、先に帰ってて、って言ってた。まだあの部屋に私、帰ってもいいのかな?

 喫煙所から出ていく田中課長の背中を見送った。先に帰っててといっても、あの部屋で一人で長い時間課長の帰りを待つ自信がなくて。かといってここで誰かと会って普通に会話できる自信もなくて。今出ていったばかりの課長と同じエレベーターに乗る勇気もなくて。タイミングを見計らって喫煙所をあとにした。


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