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1.女体妖しく夢現(ゆめうつつ)
【その他 官能小説】

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女体妖しく夢現(ゆめうつつ)-15

(15)

 理沙の目はめまぐるしく動き、輝いた。何度目を見開き、口を開け、驚嘆しただろう。
「すごい」
新幹線の中ではほとんど窓外を見続けていた。
「速い……ガタガタ音がしない……」
 京都駅のコンコースを反りかえるほどに見上げて、
「駅じゃないみたい」
その巨大さと斬新なデザインに魅せられてくるくる回ってはしゃいだ。

 名所、旧跡はどこも混雑している。
「歩けないくらい人がいっぱいいる」
東京ではもっとたくさんの人がいる。もっとひどい混雑もある。だが、おそらく東京とは異なったものを感じたのだろう。私もそうだった。
(観光地の混雑……)
観光客の群れは、都会の日常にある雑踏ではないように感じた。旅の感激、旅情……。疲れは感じても、そこにはひと時のやすらぎを求める余裕があったのだと思う。


 駅前のシティホテル。高級なホテルではない。しかし理沙にとっては何もかもが目新しい。ベッドに寝転び、
「なんか、ドラマみた」
ユニットバスも初めてだった。実は私もそうだった。どうやって使うのかわからない。
「夏だからシャワーでいいんだよ」
知ったように言ったものである。


(私も『修学旅行』なのだ……)
そんなことを思った。理沙と、2人……。私自身の想いであった。

 明日は、東寺……伏見稲荷、平等院……。
 そんな話をして、ツインベッドに横になった。
「今日、楽しかった。ありがとう……」
素直な理沙の笑みが私に感謝を伝えてきた。
「明日もいろんなとこに行くよ」
「うん……」
理沙が手を伸ばしてきたので私も手を出した。

 指が触れた時、思わぬことが起こった。理沙が起き上がって、私のベッドに移ってきたのである。
 以前にも布団に入ってきたことがある。裸で……。
「どうした?」
理沙は何も言わない。私にしがみつき、唇を乱暴に重ね、ペニスをまさぐってきた。
「どうしたんだ」
理沙は答えることなく私に跨ると両手を胸について息を弾ませて言った。
「なんで抱いてくれないの?セックスしたくないの?」
私を見据え、問うというより怒りの表情に見えた。
「理沙……」
「お兄さん、童貞なの?」
その直後、私は理沙の頬を叩いていた。

 時が止まったような気がした。思わず手が出たとはいえ、加減はあった。力を込めてはいない。だが頬を手で押さえて私を見つめる理沙の目はどこか悲しい光があった。

 無言でベッドを移る理沙に何も声を掛けられず、エアコンの音だけが静寂をかろうじて断ち切っていた。


 どれくらい時間が経っただろう。時計は見なかった。気持ちが治まらない。昂奮である。複雑な、迷いと葛藤……。
(眠れない……)
理沙は背を向けている。
(彼女を大切にできるか?……これからも……)

「理沙……ごめん」
声を掛け、起き上がって風呂に入った。シャワーを浴びたかった。
 
 お湯を浴びながら、私は扉の開く音を聞いていた。
(待っていた……)

 開かれたカーテン。理沙が立っていた。泣き出しそうな顔をしていた。全裸であった。
「いっしょに浴びる?」   
黙って頷く。
(ああ、理沙)
可憐な乳房が小さく揺れた。

 シャンプーもつけず、私たちはシャワーを浴びながら抱き合い、唇を求めた。
「理沙!」
「お兄さん!」
「名前を呼んでくれ」
「名前……」
「聡」
理沙はためらうような間を置き、私のペニスをしっかり握った。
「さとし……」
「理沙!」
「さとし!」
キスを繰り返し、乳房を舐め、肌を確かめ合った。雨の中の愛撫……。
 シャワーを止めたのはほとんど意識にない。

 いつか向き合い、バスの中で座位の形になって理沙を迎えていた。小さな体を抱き、いきり立ったペニスを宛がうのに手間はかからなかった。
「あ!」
反射的に腰を浮かせる理沙の体を抱え、貫いた。
「あい!」
伸びあがる理沙。
「大事にする!」
そう言ったように思う。
 納まったペニスを確かめるように理沙が身を反らし、膣が締まった。そして上下に動き始めた。
「じっとしてろ」
そんな動きをしてほしくなかった。私は彼女の体を力を込めて抱きしめると腰を揺すった。
(理沙!)
小さな体が私にすべてを預けるようにしがみついてきた。
   
 


 


 


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