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貧困娼年の放蕩
【ショタ 官能小説】

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貧困娼年の放蕩-2


さすがに一週間もすると、心が荒んでくる。
翠は手頃な場所を見つけることにした。いいかげんシャワーを浴びないといられない。
靴の底に隠し持った数枚の野口英世。それを握って翠は街に出る。

ひとりぼっちのオアシス、「ネカフェ」はこの街にだってあるはずだ。



前の街に住んでいた頃から、翠の「嗅覚」は並外れていた。
方向感覚は抜群だし、風の匂いを読み取り天気予報をほぼ100%当て、街が持つ表情を読み取る。
英語なんか習った事はないけれど、ネカフェの「グーグル先生」はとても親切だ。
だからその「24h」の文字を見落とさなかった。

ネカフェのシャワーを浴びた翠はさっぱりとし、ブースの古いPCのブラウザを立ち上げる。
とにかく、この街の事を何も知らないのだ。翠の唯一の友人であり教師である「グーグル先生」はどんな時でもいろいろな事を教えてくれる。

それは目が回るほど大きな街だった。

もちろん、お洒落なカフェや名物料理や遊園地を探したって意味はない。
翠が必要としているのは「お金を使う場所ではない」。
「お金が貰える場所」だ。

翠の出来る仕事はひとつしかないのだから。



この街で「そういった趣味」を持つ人々の集まる歓楽街は、やっぱりごちゃごちゃしていた。この街には雑多な風景しかないのだろうか。
そして前の街がそうであったように、またネットの情報のお約束のように、そういった歓楽街には公園がつきものだ。そういった公園で「他人」が「知り合い」に、そして恋人や愛人に発展するか、あるいは一夜だけの愉しみが生まれる。

その公園は随所に石垣があり、どれも古い風格を漂わせている。昔は「お城」だったのかも。
翠はとりあえず一巡りしてみる。
今日は「花の金曜日」。それもそろそろ夕方。同好の士を求めているとしか思えないハンターがあちこちに散らばっている。
「そういった趣味」と一口で言っても、実はいろいろなジャンルがあることを翠はネットで知っていた。
青年、中年、老人、あるいは肥満体ばかりを好んだり、ソフトだったりハードだったり。

そして、幼い程に価値が高く、美しければさらに価値の高い稀少な性対象が「少年」。
「ショタコン」、重傷になると「ペドフィリア」(グーグル先生は誰にでも、どんな事でも教えてくれる)ひっくるめて「幼児性愛者」と呼ばれる嗜好を持つ人間が、翠のクライアント。

時間はいくらだってあるから。そして時間を買って貰うんだ。


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