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キミの体温 ボクの吐息
【女性向け 官能小説】

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-4


お気に入りの白ワインで、好きな女を待ってみよう。
閉店まで待つと約束したんだ。

ゆっくりとグラスを回しながら飲んで
自分でも可笑しいぐらい時間稼ぎをする。
たった数日の彼女との時間を記憶の中でさかのぼる。

彼女の事を一気に好きになりすぎたか?

男と別れて時間をおかずにこの状況まで引っ張ってきた。
少し強引だったかもしれない。

グラスが空くころ、どこから見ているのか
絶妙なタイミングでウェイターが来てグラスを満たす。

会社に電話してみようか?
なんて?

白石さんはまだ会社にいますか?って?
クリスマスに?
バカな・・・

本人と直接の連絡手段がないだけに
唯一の連絡手段は会社に電話することだけど・・・

すでにこの時間だと交換は帰っている。
総務の直通の電話しかつながらないはずだ。

俺は総務の直通の電話番号を知らない。

知っていても・・・
仕事上関係のない女の子が今残業しているかなんて聞けない。

「お客様、そろそろ料理をご用意出来る最後のお時間となりますが」
「・・・・」

もう、そんな時間か。
俺は数年前に初めてのプロジェクトの成功を祝って
加賀とお揃いで買ったロレックスを眺めた。

「このワインだけ頂くよ。閉店まで、居てもいいかな?」
「もちろんでございます」

ホテルでクリスマスディナーをとっていた客たちは
次々と食事が終わり、横浜のイルミネーションの中に消えて行った。

「急ぎ過ぎたか・・・」






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