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キミの体温 ボクの吐息
【女性向け 官能小説】

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-3


金曜日までがむしゃらに働いて
ホテルにはただ寝に帰るだけの1週間が過ぎ
金曜日の夕方に新幹線に飛び乗った。
帰りの新幹線は新横浜に停まるひかりを選んで
新横浜からそのまま磯子に向かった。

磯子駅から見上げると丘の上に優雅にたたずむ横浜プリンスホテルは
弓なりに丸く丘全体に鎮座していた。

駅前からタクシーに飛び乗って
7時ジャストにホテルの正面玄関にタクシーが横付けされた。

急いでレストランに行くも
白石は、来ていなかった―――

「お連れ様はまだご到着されていません」

ウェイターのその言葉に
新大阪から張っていた気持ちが緩み
椅子にドカッと腰をおろした。

「ありがとう」

ただそれだけを言うのが精いっぱいで
仕事で遅れているのかもしれない。

そう思いなおして背もたれに身体を預け瞼を閉じる。

潔く振ってくれ―――

そう言った自分の言葉が頭の中でこだました。
時間に遅れるような子じゃない。

1時間が過ぎて、ウェイターが
「お料理はいかがなさいますか?」
と聞きに来る。

「シャブリはあるかな?」
「ラ・シャブリジェンヌ がございますが」
「それをボトルで」
「かしこまりました」




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