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危険な自慰
【その他 官能小説】

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間接視線 カメラと鏡-2

 しばらく廊下を進み、女、と書かれたのれんをくぐった。突き当たって左、右、と曲がったところが更衣室の入り口になっていた。
 全裸で温泉に向かう人、脱衣中の人、下着や浴衣を身に着けようとしている人。おなじみの風景だ。
 私もさっさと浴衣とパンティを…。あ…こんなことになってる。そりゃそうか。どうせ履き替えるからいいんだけど。
 全面ガラス張り。なんという解放感。湯気で少し曇っているのがまた、温泉気分を盛り上げてくれる。
 簡単なパーテーションで囲まれた洗い場の、プラスチックの椅子に座った。
 これだけ座面が低いと足を閉じていてはまともに座れない。そして前面には鏡がある。
 実はここに座るまでに洗い場の後ろを歩きながら何人かの鏡をチラ見してみたのだが…。完ぺきにそこが見えていた。
 シャワーを浴び、備え付けのシャンプーで髪を洗った。少し動悸がする。
 ボディソープを手に取り、太腿を洗い始めた時…。
 下腹から這い上がってきた感情を私は抑えきることが出来なかった。
 当然だが、全裸の女がそこら中に居る。そういう意味では体を晒すのは何の問題もない。しかし、同性にしか囲まれていないとはいえ、大勢の目がある中でいま私がしようとしていることはあまりにも場違いだ。
 でも、いったん火の点いてしまった疼きはもう止められなかった。
 私は敢えて股間にはあまりソープを付けなかった。鏡の中のそこは、少し口を開いていた。何かを待ち焦がれるように。
 そーっと手を近づけ、指先で敏感な先端を突いた。
 んん…。
 何をしようというの、こんなことろで。そんな理性の声が聞こえた気がした。
 でも、指を求めて疼きを訴え続けているそこを放置することなど出来なかった。
 指が動き始めた。私の意志も葛藤もお構いなしに、欲情のみに突き動かされて。
 ん、んは、あうぅ…。
 もちろん声など出さないし、体も不自然に動かしはしない。満員電車や受付のカウンターで鍛えてあるから。
 でも今回の場合、声と動き以外の大きな危険がある。行為の現場は、スカートやカウンターで隠されてはいないのだ。だから、さっき自分で確かめたように、誰かが私の前の鏡を覗けば何をしているのかを知られてしまう。
 洗ってただけ、と言ってごまかす?難しいだろう。同性から見れば、洗っているのかしているのか、簡単に区別がつくはずだ。
 しかも、今私は…。
 う、う、うぐぐぅ…。
 指を二本入れて中で掻き回している。もう一方の手で敏感な先端を捻じりながら。一瞬でも見られたらアウトだ。そう、見られたら…。
 私の指に力がこもったそのとき、誰かが歩いてくるのが視界の隅に見えた。真っ黒なストレートロングヘアのその人は、ほどなく私の真後ろにさしかかった。今この瞬間にこっちを向かれたら…。
 でも私は指を止めない。いや、止めることが出来ない。
 ああ、見られる、見られてしまう、やめろ、やめなくては。
 彼女がこっちを振り向いた。
 …
 鏡の中で目が合った。
 「あの、」
 私は彼女の方を振り返った。
 「はい。」
 応えながらも、私はなお指を動かしている。
 「ボディソープ、あっちのやつ空になってて。もし使い終わってたら…。」
 「ええ、いいですよ。」
 目を合わせたまますばやく指を引き抜き、その手でボトルを掴んで渡してあげた。
 「ありがとうございます。」
 「いえいえ。」
 彼女は去りかけたが立ち止まった。
 「すみません、見ちゃいました。」
 …
 「いやあの、ご立派な胸をしてらっしゃるなーって。同性なのにヘンですよね。」
 「あ、いえいえ。私もありますよ、つい見ちゃうこと。」
 「ですよね?ありますよね?よかった、私だけじゃなくて。」
 上品な笑顔を残し、彼女は会釈をしてもと来た方へと歩いていった。


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