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紅い蝦蟇
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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-1

Kから私に電話があったのは、涼子と私が伊豆から東京に戻ってすぐのことでした。
受話器の向こうのKの声はかすかに震えていました。
Kは「涼子が手荷物をまとめてマンションを出て行った」と告げました。
Kは予想外の展開に半ばヒステリー状態で、気が静まるのを待つのにしばらく時間がかかりました。もちろん涼子の居所は知っていましたがKに教える気はありませんでした。泣くような声を出しながら、Kは伊豆での夜の状況を詳しく聞き出そうとしました。どうも車のなかから電話をかけているようでしたが、たぶん勃たないものをいじっているのに違いありませんでした。
「ビデオは……ビデオはちゃんと映ってるんですよね」
 予想された質問に、私は至極落ち着いて答えました。
「それが、操作を間違えたのか故障してたのか、録れてないんだ」
「え?……どういうことですか!?」


 あの夜、私はあらかじめ用意しておいた南米産の催淫性合法媚薬、唾液にまぶして女の秘部の粘膜に舌で塗りつけるタイプのものを涼子に使用していました。
 もちろん涼子は気づいていませんが、男性経験も少なく、3年ものあいだほとんどセックスレスだった涼子にとって、それはもうたまらない刺激だったはずです。Kの希望をわざと無視して録画をしなかったのにも理由がありました。マゾヒストにとって、想像することほど被虐の快楽につながるものはないのです。サディストの私にとってそれはKへのサービスのつもりでもありましたし、涼子との狂おしい一夜を夫に見せてなるものかという加虐的な愉しみももちろんありました。


 あの夜、私は涼子を来客用の和室に連れ込みました。
 来客用の和室にはほの暗いランプシェードの灯りが点り、窓のむこうからはしんしんと虫の音がきこえていました。夏の夜の闇を縫うようにして、女の口から洩れるとろけるような甘い媚声がたえまなく部屋じゅうに響いていました。布団に横たわる、しっとりと汗ばんだ女の小麦色に輝く裸身。そのうえに一匹のいやらしい蝦蟇が張りつき、甘い汗の匂いをもとめて蠢いていました。
「……あッ……あッ……あッ……!」
 蝦蟇の舌が女の乳首をとらえてなぶるように転がすたびに、また吸盤のような指が若くみずみずしい乳を、尻のあわいを、ゆっくりと撫でまわすたびに、女のくちからは焦れるようなたまらない声が洩れていました。
 私は涼子の肌に狂いました。
 あのココナッツミルクのような甘い香りとシルクのようになめらかな感触。切れ長の瞳をかたくとじて、眉根を寄せてせつなげに喘ぐ表情の美しさ。思い出すたびに今でも勃起してしまいます。涼子はあきらかにマゾの素質をもっていました。汗をかきやすい腋や足の指のあいだを舌でねぶられたときの反応からみてそれは明らかでした。からだじゅうのすみずみをねっとりと撫でまわされると、全身に鳥肌をたたせて感じまくっていました。
 黒いTバックのパンティの奥から立ち昇る甘酸っぱい蜜の匂いを嗅がれたり、太股のつけ根のデリケートなラインを舌で吸われるたびに涼子の口からはもうたまらない声が洩れるのをとめられないようでした。
「……ああ、もうだめ……もうだめッ!」
 パンティを脱がされ、太股から恥毛のまわりをくすぐるように指と舌とで責められると、涼子は泣くような甘い媚声をあげて腰をふりたてました。この時、私の唾液の中に媚薬が含まれていたことは言うまでもありません。
「……ああ涼子……涼子……」
「……あッ……あッ……あッ……いやあああッ……!」
 焦らしに焦らしまくったあとで太股の奥に涎を垂らしながら吸いついていったときのあの涼子の声。あれほどまでに、オスの征服欲をそそりたてる媚声を私は聞いたことがありません。いやらしい吸盤のような舌でしつこくねぶられ、吸いたてられながら、涼子は私の頭を太股ではさみつけるようにして何度も何度ものぼりつめていきました。
「おねがい……もうやだ……もうゆるしてッ……!!」
逃げようとする腰を引き戻し、媚薬で極度に敏感になったあそこをねっとりと舐めあげてからまたチュッチュッと音をたてて秘豆を優しく左右に舌でねぶっていきます。
「……あああ……またいっちゃう……またいくううッ……!!」
舌がさすがに痺れて動きが鈍くなりかけたころ、涼子はそれまでにないほど激しく二度三度と腰をふりたてながらのぼりつめていきました。
「ねえ……もうだめなの……おかしくなりそうなの……」
3度も舌でいかされてしまうと、涼子は熱っぽい吐息をぶつけるようにして自分からキスをもとめてきました。赤黒くそそりたったものを握らせてやると、涼子はたまらない声をもらしながら自分から馬乗りになって粘膜をこすりあわせはじめました。
「……おい……いいのか……」
「……いいの……欲しいの……たまんないの……」
 涼子と私はもう、本能のおもむくままに狂いはじめていました。


「それで……涼子と何回したんだよ?……」
 電話口のKの声は明らかに興奮で震えていました。
「次の日は朝から晩までしてたから、何回かは憶えてない。お互いにいったん火がついたらもうとまらないよ。……おれのセックスはしつこいからね……」
「……ああ、畜生、ナマでしたんだろう?……どんな体位で……どんな体位でしたんだよ?」
罵倒するかと思うと、Kは懇願するような声で聞き出そうとします。
私はだんだんとサディスティックな気分になってくるのを抑えられませんでした。
「……涼子は……うしろから尻を叩かれながら犯されるのがたまらないみたいだったね……」
 わざと粘りつくような声で告げると、Kは大きく溜息をついて電話を切りました。
おそらく今頃は車の中でオナニーをしているのでしょう。
私はKにたいして軽蔑を通り越してどこかいとおしいような不思議な気分になっていました・・・。


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