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クリスマス☆モール
【レイプ 官能小説】

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クリスマス前の日曜日-1

 今年は、クリスマスの日取りが悪い。
 だからクリスマスの前の日曜日が、実質的なクリスマスみたいなものだ。
 ショッピングモール『スコルピウ』にはたくさんの人が訪れていた。

 あ、僕はK二年生。名乗るほどのものじゃない。
 クリスマスの飾り付けがキラキラするスコルピウの中を、僕はぶらついていた。
 このスコルピウが、僕が自転車で行ける範囲内に出来て助かった。僕みたいな貧乏K校生が、とにかく季節行事の雰囲気だけでも楽しめるようになったんだから。
 吹き抜けにそそり立つクリスマスツリー。そしてどこを歩いていても繰り返し響いてくるクリスマスソング。
 洋楽のクリスマスソングに、僕は勝手な歌詞をつけて、口ずさんでいた。

 空の上に旅立ったあなたは 今ごろ毎日ちがう女と
 楽しくイチャイチャしてるんでしょうね
 あなた以外の男を 見つけられないまま
 またクリスマスがやって来たわ……

 ま、もとの歌詞は知らないよ。まわりをゾロゾロ歩く男女カップルを見てると、こんなマイナス志向の歌詞を思いうかべてしまうんだ。
 そんな僕のスマホが信号音をあげた。
 (あ、先輩からのメッセージだ……)
 メッセージを開いた。

 『スコルピウにいるんなら、
 たばこ部屋に来てくれ。』

 僕はたくさんの人達の間を縫って、先輩のいる場所へ駆けていった。

 ー▽ー

 先輩は二学年上で、いっしょに文章創作部にいた。
 先輩はK校を卒業してからは、自宅の商売を手伝ってる。
 そして……休日には よくスコルピウに来ている。
 僕なんかと違って、先輩は女の子をひっかけに来るんだ。
 先輩はイケメンだから、女の子がひっかかる確率はかなり高い。そしてひっかけた女の子を「たばこ部屋」なんて所にひっぱりこむんだ。
 先輩が僕を呼びだすのは、先輩が女の子とたばこ部屋にいる間、そこに「不審者」が来ないように見張るためなんだ。
 僕が用事がなくても、スコルピウに来るのは 先輩からこんな呼びだしがかかる事があるからだ。

 たばこ部屋は、スコルピウの二つの建物をつなぐ渡り廊下の下にある。部屋とは云うけど、渡り廊下の真下の壁に囲まれた場所ってだけの事だ。
 意外に来るのに手間取る場所なので、不良のたまり場にすらならない。
 ふだんマジメひとすじに見える先輩だから、こんな所まで女の子は警戒せずに ついて来るんだな。
 先輩はそこで女の子に「たばことエッチを教えこむ」なんて豪語してるけど、僕はいつも見張りしてるだけだから真偽はわからない。

 いつものように、たばこ部屋の中をのぞきこむと、そこに先輩と女の子がいた。先輩は女の子を後ろから抱きかかえている。
 だけど、女の子はアイマスクをつけている。
 そして先輩は僕に目で話しかけて来た。

 (いいか、お互いに名前を呼ぶんじゃないぞ!)
 
 
 
 

 

 



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