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Halloween 〜Trick or cosplay〜
【制服 官能小説】

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第7章 嫉妬-2

それから何度か麻里奈に相談したが、いつも答えは自然でいいよと言う話になった。貴之にとっては初めて女と過ごすクリスマス・イブである。ついつい気負い気味になってしまうが、麻里奈はいつも貴之を緊張させないような言い回しで落ち着かせた。しかし前日、やはり色々考えてしまう。せめて服だけはと前日新しい服を買って来た。プレゼントは絶対に買わなくていいと言われたので、金もないし、それだけは甘える事にした。

クリスマス・イブ。平日だ。夕方麻里奈から仕事が長引き約束の19時に間に合わず30分遅らせて欲しいとLINEがあった。勿論貴之は快く了解した。反面、クリスマス・イブに女と待ち合わせをすると言う事に緊張していた貴之は、その瞬間が少し先になった事にホッとしていたりした。待ち合わせの場所付近のコンビニでジュースを買い心を落ち着かせていた。
(仕事で遅れるとか、何か大人だなぁ…)
そんな女性と待ち合わせをしている自分も大人の生活の一部に関わっているようで少し誇らしげに思えたりした。

待ち合わせの19時半の5分前に待ち合わせの場所に着いた。見渡すと周りはクリスマス一色だ。耳に聞こえる音楽もその雰囲気を更に盛り上げている。これで雪でも降れば完璧な演出だろう。目の前の女性の元に彼氏がやって来て嬉しそうに腕を組み歩いて行った。あっちでは小さな子供がパパとママと手を繋ぎ暖かそうな帽子とマフラーを身につけ楽しそうに歩いている。いつも僻みながら自宅で家族とクリスマスイブを過ごしていた貴之には今まで知らなかった世界だ。そんな雰囲気を肌で感じた事が物凄く新鮮に感じた。

「お待たせ〜♪」
麻里奈が小走りで慌てた様子で貴之に手を振りながら向かって来た。やはりこの瞬間、緊張した。麻里奈とはもう何度も会い、何度もセックスしているのにも関わらず汗が滲んで来てしまう。貴之はぎこちなく手を振った。
「ゴメンね〜。今日の収支が少し合わなくて残業になっちゃってさー。もうそのぐらいいいじゃんって思ったんだけど、一円でも合わないと銀行って許されないのよねー。だから合うまでやらなきゃならなくて。」
「た、大変ですね。」
「ホント、ダルいわぁ。一回帰って着替えて来たかったんだけど間に合わなくて通勤着になっちゃったし…。ホントは貴之君の大好きなミニスカート履いてくる予定だったのにぃ!」
確かにいつもの麻里奈からすればだいぶ地味な服だ。黒のコートを着ているが落ち着いたかっこうである。しかしそれが地味だとは思わなかった。働く女性と言う感じでカッコ良く感じた。麻里奈と接する機会が増える度に、初めて出会った時の印象とは違う印象を受ける事も多かった。クリスマス・イブに着飾らない仕事帰りの麻里奈を貴之は素敵だな、そう思った。

「そう言うかっこうも素敵です。」
「えっ?あ…ありがとう♪」
一瞬ではあったが、麻里奈が浮かべた照れの表情が物凄く可愛く感じたのであった。
「貴之くんの服もカッコイイよ♪買ったでしょ?新しく。」
「ば、バレました…?」
「うん♪でも似合ってる♪」
「ありがとうございます!」
だから気負わなくていいって言ったじゃん、と言われると思ったが言わなかった麻里奈に、せめて服ぐらいはと思った自分を理解してくれたように思えて嬉しかった。

「お腹すいたよね〜??ご飯食べよっか、まず。」
「はい。」
「私ね〜、大好きなレストランがあって、どうしても貴之君にも食べて貰いたくて予約しておいたの♪本当は街を歩いてからと思ったんだけど私が遅刻したからもう予約の時間になっちゃったんだぁ。ゴメンね?」
「い、いえ…俺も腹減っちゃいましたから大丈夫です。ちょうどいいです。」
「本当??じゃ、行こっ♪本当に美味しいんだから♪」
麻里奈はそう言って貴之に腕を組んで身を寄せながら歩き始めたのであった。


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