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《夏休みは始まった》
【鬼畜 官能小説】

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〈破断される鶴翼〉-4

『スマホぶっ壊れてなかったか?ありゃあ車の荷室に磁石盤が積んであるんだよ。位置情報を送る機能を狂わせとかなきゃ“俺達的”にはいろいろとマズいし……』

『なんか一個だけ無事だったらしいから、明日の昼に予定通りにチェックアウトしたコトにして、それからお前らには全員〈行方不明〉になってもらうよ。いつもならチェックインしないまま…だけどな』

『意味が分かるか?もう大学に行くコトも家に帰るコトもない。“お客様”がやってる非合法のSMクラブで金稼ぎに使われるか、それとも鎖と首輪で繋がれて個人的な《ペット》として飼われるか……気に入られりゃあヤラしい下着とか可愛い服を着させて貰えるかもなあ?ヒッヒッヒ!』

『そうそう。もうお前らの靴は処分されてっから。浴衣に裸足であの山道を逃げるってのは無理だよなあ』

『分かったか?もうこの旅館からは出られねえんだよ。少なくとも“お客様”が帰るまではな……』


次々と吐きつけられる残虐な言葉に、麻衣は眼力を込めるのも忘れてブルブルと震えていた。


(も…戻れないって…?里奈も…な…奈々未も……ッ!?)


足下の古い畳には、無数の染みや傷が着いていた。
編み込まれた藺草の綻びや傷みは、きっとこれまでこの部屋に連れ込まれ、必死の抵抗をした女性達が着けたもの……。


(だ、出してッ!?私…私ここから出るのぉッ!!)


自分の体勢も考えずに床を蹴った左足は、ズルリと滑って体重を支える事を放棄した。
麻縄は胴体を締め上げて更に胸肉の膨らみを強調させ、右足は激痛を覚えながら尻を左右に振らせてしまう。


『ちゃんと左足で身体を支えておけよ。いきなりバランス崩してギックリ腰になっても知らねえぞ?』

『俺が体勢を直してやろうか?……なんだコイツ、俺を蹴ろうとしやがる』

「ん"ッ!!んぶ!!おふッ!!」


今の麻衣の身体の中で〈攻撃〉に使える部位は左足しか無かった。
柔肌に食い込んでくる麻縄に体重を預けながら懸命に左足を振り回し、近づいてくる男達を払い除けようと足掻いている。


(く、来るなッ…あっち行ってよッ!あ…あっちに行けってばあッ!!)


両肩と背中の真ん中、そして右足の膝と足首の部分で身体は吊られている。
肝心要の左足での支えを失った身体は、まともな蹴りを繰り出せる体勢にはなってはいない。
しかも利き手側とは反対の左足である。
蹴るといっても殆ど振り子のように振れているだけだったし、その軌道上に入る者は誰も居なかった……。


「ふおッ?むおぉぉおうッ!?」


必死の抵抗を嘲笑うように、一人の男が間合いを詰めた。
そのまま一気に吊られている右足を抱えると、必死の蹴撃にあわせて「プルンッ」と弾ける左側の尻肉を握り、そして脚ぐりの中に親指を滑らせると、後ろみごろを尻の割れ目にグイッと食い込ませてしまった。




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