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あの夏の日のひぐらし
【姉弟相姦 官能小説】

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第四章 たおる-3

 「瑠璃花…」
 「ユウキ…。」
 「…姉さん。」
 「え、逆戻り?」
 「違う。姉さんは姉さんであり、同時に瑠璃花なんだ。姉さんである瑠璃花を俺は欲しい。どういう関係になろうと、姉さんは俺の優しい姉さんなんだよ。」
 「そうね、あなたは私の弟。そしてユウキ。私は可愛い弟のユウキと…結ばれたい。」
 そういうと姉さんは俺を咥えた。そして、涎をたっぷりと塗り付けながら唇で優しくしごき、舌で先端をチロチロと舐め回してきた。
 「ああ、姉さん。瑠璃花。そんなに俺を。」
 姉さんは言葉ではなく、行動で答えた。
 俺の尻を両手で掴み、強く引き寄せて奥の奥まで咥え込んだ。
 「うう…。」
 姉さんの口蓋と俺の先端が激しく擦れ合い、受け止めきれないほどの強すぎる快感に、耐えることしか出来ずに俺の膝はガクガク震えた。
 俺は、姉さんの柔らかくしなやかな髪に耳たぶの所から指を差し入れ、ぬくもりを伝えて来る頭を引き寄せた。
 「んぐっ…。」
 「あ、ごめん。入れすぎたね。」
 姉さんは口を離してペタンと座り、上目遣いににっこりと睨んだ。
 「私の口、そんなに大きくないよ。」
 「そうか。じゃ、下の…あ、セクハラだね、これ。」
 「ふふ、そうね。でも…。」
 「でも?」
 「試してみないと分からないね。」
 姉さんは俺を押し倒し、仰向けに床に寝かせた。そして、跨った。
 「姉さん…。」
 二人の位置がピタリと揃った。姉さんの長い髪が俺の耳たぶをくすぐっている。
 「いくよ、ユウキ。私の可愛い弟…。」
 姉さんの腰がゆっくりと重みを増していく。それに伴い、俺の先端がネットリと包み込まれようとした。
 「!」
 姉さん腰が急に止まった。
 「どうしたの?ねえさ…」
 「テツヤ君!」
 玄関からリビングに続くドアの所で、テツヤが俺たちをじっと見ている。
 「何やってるんだ、オマエ!そんな所で。」
 「何やってるんだはそっちだろ、ユウキ。実の姉に跨られてるんだぞ、オマエ。」
 「それは…。」
 「瑠璃花さん、とりあえず降りませんか、そいつから。」
 「…そうね。」 
 姉さんは俺の隣にしゃがみ、落ちていたタオルで身を包んだ。
 「鍵開いてたから、何か非常事態かと思って上がらせてもらったんだが…確かに非常事態だな。」
 そうか、姉さんの靴があるのを見て急いで上がったから、鍵を閉め忘れたんだ。
 「テツヤ君…言い訳はしないわ。私たちはいま君が見た通りの事をしていたの。」
 「ああそうだ。その上で頼む。忘れてくれ。」
 テツヤはフっと息を吐いた。
 「無理だな。」
 「どうしてなの!」
 彼は姉さんの方を向いて話し始めた。
 「俺、一人っ子じゃないですか。だからあなたのような素敵なお姉さんのいるユウキがずっと羨ましかった。いや、そんな事はいいんですよ、そう生まれたんだからしょうがない。でもね。」
 テツヤは言葉を探すように言い淀んだ。
 「でも。ちっちゃなころから瑠璃花さんは俺を可愛がってくれた。そう、実の弟のユウキ同様に。だから俺、本当のお姉さんの様に思ってたんですよ。いつの間にか胸の痛みを感じるようになったけど、お姉さんに手を出すことは許されないとガマンしてきた。なのに…なのに!」
 俺を指さした。
 「オマエは姉としてだけではなく、オンナとしてまで瑠璃花さんを手に入れようとしている。俺とは違って遺伝子的にも弟なのに。それを許せ、忘れろ、とオマエは言うのか!」
 「テツヤ君…。」
 俺は何も言えなかった。一番の友達であり、兄弟同然だと思って育ってきたテツヤにそんな想いをさせていることに気づきもしなかったのだから。
 「なあ、くれよユウキ。」
 「何をだ。」
 「俺にも瑠璃花さんを。」
 「何言ってるの?テツヤ君。私、あなたの実の姉になることは…」
 「それは諦めてますよ、どうにもならない。でも、カラダなら。」
 「おい!」
 テツヤはスマホを捜査して画面を見せた。そこには、俺と姉さんがここでしたことが全て映っていた。
 「古典的な手法だが、その効果の絶大さ故に現在でも使われている。さあ、瑠璃花さん。この動画をネットで流されたくなかったら、そこに四つん這いになって下さい。もちろん、こっちにお尻を向けて。」
 「テツヤ…。やめてくれ。自分が姉と慕う人を貶めるつもりか?俺でガマンしろ。」
 「はあ?気色悪い事言うなよ。ふざけてられる状況だと思ってるのか?」
 「すまん。方法はともかく、やめてくれないか。姉さんは看護師として着実にキャリアを積みつつある。それを俺のためにダメにしないでくれ。」
 「だから、その為にカラダを…。」
 「望まない男にカラダを委ねろと、本気で言ってるのか?お前にとっても姉同然なんだろ。」
 テツヤは姉さんの方を見た。
 「本気だよ、俺は。本気で欲しいんだよ。実の、ではないけどお姉さんとして、オンナとして。だから、このチャンスは逃せない。」
 「テツヤ!俺は顔出しでいい。だから姉さんはモザイクで。出来るだろ?世界トップレベルの技術者のオマエなら。」
 「出来るよ、簡単だ。」
 「じゃあ…」
 「本気だ、と言っただろ。それにな、オマエは何も分かっちゃいない。この動画が不特定多数に晒されるのがオマエにとってどういう意味を持つのかを。」
 「意味?俺はかまわないさ。どうせしがない工場で古臭いオーディオ機器作ってるだけなんだから。失うものは無いよ。」


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