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不貞の代償
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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忘我3-2

 極太のペニスに狂う、だらしなく弛緩した顔をもっと見て欲しい。口の中を見られて快感を得るふしだらな欲求を抑えることができなかった。卑しいことを考えれば考えるほど、快感がボンボンと体の内で破裂した。
 肩を撫でていた手が、わき腹を撫でながら下方に伸びた。その長い腕が柔道では役に立ったと聞かされた。臀部の肉付きを確かめるように揉み込む。
 手のひらが頭部を抱き直した。ヌルヌルになっている谷の深みに指が潜り込んできた。後ろの粘膜を弄くられると思いゾクリとした。が、スッと指先が離れていったので、思わず吐息が漏れてしまった。岩井が目を細めたのが分かった。奈津子は目のふちを染め、視線を泳がせた。
 再びザラリとした手のひらが、一番湿っぽい部分に戻ってくる。窄まりのキワをなぞって、お尻の肉をわしづかみにした。まるで、期待を裏切られたと告げているような荒い息が、また、漏れてしまい、羞恥で全身が粟だった。
 岩井はスーッ鼻から息を吸い、抱えていた頭部から手を離し、その手も背を這うように下げていった。反対側のお尻の肉もギュッと握り、ゆっくりと揉みほぐしている。もうお尻は開ききっているのに、さらに押し開かれた。下品な期待を悟られないよう、唇をかみしめた。
 左右のお尻の肉を握られる快感は体で知っている。ペニスを深くいれるために、お尻をつかんで、ぐいぐいと引き込まれる。荒々しく扱われるセックスが、こんなに気持ちがいいなんて思ってもいなかった。
 奈津子の腰を引き込んで、期待どおりにペニスを含み直す。強く腰を密着させ、ペニスを中心に奈津子の腰を緩やかにひねる。二度、三度……小さな出没運動を繰り返す。奈津子は「うんうん」とうめいていた。
 向かい合った形でセックスするときは必ずアヌスを愛撫する。
 射精を終えたペニスを抜き去ったあとの空洞を映像で見せられたとき、平穏な生活していた頃の体には戻れないと確信した。先ほど犯されたアヌスはもう閉じている。空気の感じ方で分かる。でも、表面や内部の火照りは収まることはない。むしろセンシティブになっていた。
 ペニスと指で塞がれる二穴責めの、気が狂うばかりの快感は、田倉にされた時の比ではない。
 なぜなら――岩井の指は夫のペニスと同じ大きさだから。
 アンモラルのない性行為では、感じない体になっている。
 岩井の指が欲しい。得たい知れない何かを塗り込むような愛撫が欲しい。
 指先はアヌスのシワを少しなぞるだけで、スルッと通り過ぎる。そのたびに、ペニスさえ体内から引き抜かれるのではないか、といった寂寥を感じ、岩井の分身を絡め取るように、膣をキュッと窄めたりもした。
「い、いやッ」
 思わず求めるような言葉を発し、羞恥で顔が熱くなった。心の中で思うことは、ほとんど読まれてしまう。奈津子の希望を岩井が察知していないはずがない。
「いい子壺だ。当初から締まり具合が変化していないのには、驚かされる」
 体やセックスについて、岩井に褒められると嬉しいと感じるようになったのは、いつからだろう。
 ペニスを強く締めあげるたびに、全身を快感が貫く。女性には分からないが、ペニスの締め方に変化がある膣は名器らしい。腰を引いても膣からペニスが抜けにくい状況がとてもいいらしい。ペニスに食らいついてくる膣だ。
「お前の子壺に、また負けそうだ……」
 またとは、どういう意味か解らなかったが、こんなことをいう岩井は初めてだった。涙にかすれ、ぼんやりと見える岩井の顔に、どことなく精気を欠くような雰囲気を感じた。鬼気迫る表情ではない。やはり、何か気に病むことがあるのだ。
 ペニスの勃起力が全く衰えないのも異様だ。挿入中は四六時中、強い硬度を保っているわけではない。わずかな萎えを感じることもある。しかし、今日はない。
 お互いの口の中に息を吐き込む淫らだなセックスではあるが、岩井の視線は奈津子の顔を通り過ぎた位置にあるような気がする。ディープキスをしながら貫かれると、毎回気を失いそうになる。いつもは、あんなに舌を吸うのに……。
「具合の良さも似ている」
 自分の膣が痙攣をおこしたかのように、収縮するのが分かった。つかの間、目を見開く岩井の視線と絡み合った。岩井がかすかに呻いた。
 また、”あの女”……。
 猛烈な性欲がわき上がった。岩井の腰の上で足首をクロスさせた。盛り上がった肩の筋肉とゴツい頬に顔がはさまれる。頬が擦れ合い、体が密着する。岩井の腰に押され、お尻が浮き上がる。撮られている映像は正視できないくらいふしだらで、羞恥にむせび泣きながら見ることになるに違いない。


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