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色欲のパレット
【学園物 官能小説】

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「始まり」-2

お兄ちゃんがこの街を引っ越して、私は中学三年生になった。

今までうまく会話ができなかったクラスメートとも少しづつ仲良くなって、私にも友達ができた。

その友達と、放課後に遊びに行ったりすることが増えて、私は家でマンガを読んだり、アニメを見たり、ゲームをしたりする生活が少なくなっていった。

中学3年の夏休みになった。

学校が休みになって友達と会う機会が極端に少なくなった私は、受験勉強をしなきゃいけない傍らで退屈を感じていた。

そんな時、私はお兄ちゃんがくれたHDDのことを思い出して、パソコンに繋いで久々にマンガを読むことにした。

「(やっぱり、お兄ちゃんが持ってたマンガって面白いものばかり…。)」

そんなことを考えながら、一作品読み終わって伸びをする。

そろそろまた受験勉強を始めなくちゃと思い、HDDを取り外そうとすると、スクロールしていった一番下に無名のフォルダがあることに気付いた。

私はそのフォルダの中身が妙に気になって、無名のフォルダをダブルクリックして展開する。

すると、そこにはもう一つ無名のフォルダがあった。

フォルダは数層に渡って展開されていて、全てタイトルはついていなかった。

次もフォルダがあるのだろうと、また私はクリックする。

すると、容量が重いものがたくさん入っているのか、読み込みに時間がかかっているようだった。

次の瞬間、私は衝撃を受け、複雑な気持ちになる。

そこに出てきたのは、裸の女の人の動画や、お兄ちゃんの本棚にはなかったエッチなマンガが数えきれないほど出てきたのだった。

お兄ちゃん…。

男の人が、女の人の裸が好きというのは、学校生活の男子の言動等で私は少なからず理解はしていた。

学校の階段の下で女子のショーツを見ようと覗き込む男子がいることを私は知っていたし、エッチな言葉をふざけて大声で叫んで先生に注意されている男子もいた。

それは、私の周りの男子がそういう感じなだけであって、お兄ちゃんにはそういう面がなかったと私は思っていた。

今この瞬間までは。

お兄ちゃんも、こういう動画を見たりするのだ。

例外なんかじゃなかったのだ。

私は、それを悟って少しだけ落ち込んで、多少の嫌悪感を覚えた。

失望した、とも言える。

お兄ちゃんがそんな人間じゃないと、頭の中で否定したいのに、目の前に表示されている裸の色んな女の人の動画やエッチなマンガが動かぬ証拠となっていた。

「はぁ…。」

思わず溜息が出る。

HDDの開いていたウィンドウを閉じようと×のところにカーソルを持っていく。

その時ふと、思った。

お兄ちゃんはどんなものが好きなんだろう。

私の知らなかった裕樹お兄ちゃんの好きなものが目の前にある。

私の中の好奇心がどんどん膨れ上がって、気が付けば動画のアイコンをダブルクリックしていた。

プレーヤーが立ち上がり、映像が流れ始める。

美人な女の人が胸を後ろから鷲掴みにされたり、服をどんどん脱がされたりする。

甘い声を出している女の人に男の人が獣のように乳首を吸ったりしていた。

モザイクのかかった男の人のペニスを女の人が口に咥えたところは衝撃的だった。

私も男子のペニスの1回や2回は見たことがある。

でも、その時見たそれはこんなに太くて禍々しいものではなかったし、

それを咥えるなんてことは思いつきもしなかった。

映像の内容に驚きを隠し切れなかったが、その映像を見ることをやめようともしなかった。

唾液を交換するように舌を絡めたキス。

幼児退行したかのように乳首を舐めたり吸ったりする男の人。

嬉しそうにペニスを手で扱いたり、頬張ったりする女の人。

そして、それらの行為が一段落する。

足を大きく開いた女の人の前に男の人が近づいていく。

男性器も女性器もモザイクがかかっていたが、何をしていたのか私には分かった。

この時私は、学校の男子が「セックス」という言葉を連呼していたその意味を理解した。

男の人の男性器は、私たち女の膣に挿入ためのもので、

女の人の女性器は、男の人がペニスを入れるものなのだと初めて知った。

激しく腰を振る男の人の動きに合わせて、高い声で喘ぐ女の人。

イクッイクッ!と呻き声のような音を発して、

挿入していたペニスを抜いた男の人は、そのまま自分の肉棒を扱いて、

女の人の大きな乳房に白濁液をかけていた。


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