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《見えない鎖》
【鬼畜 官能小説】

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〈二人だけの宝物〉-5

『店長。ちょっと問題が起きまして……』


副店長・樋口の声に電話を中断した男は、椅子を回して花恋の方を向いた。
白髪まじりの短髪で、まるで土佐犬のように厳つい顔をしている。
その顔だけで花恋は怯み、膝はガタガタと震えた。


『ああ、アダルトグッズコーナーでガサゴソしてた娘ね?監視カメラで見てたよ』


ギロッ…と、店長は花恋を睨む……いや、睨むというより、こんな顔なのだ。


『この店は未成年お断りでね。しかも開店時間はお昼過ぎなんだが……君は文字が読めないのかね?』

「す…すみません…!ホントにすみませんッ!」


まさか兄弟に脅されて入店したなどとは言えまい。
花恋は何度も頭を下げて謝り、許しを乞うた。


『ほう?「すみません」ときたか……この店は大人だけが利用出来る、いわば“大人の世界”なんだよ?一言二言謝ったくらいじゃ話にならないんだが……それに副店長を見て〈何か〉をバッグに隠したよね?私はカメラで見てたんだ……』

「ば…バッグに隠すなんてッ!?私、何もしてません!何も……ご、誤解です!」

『疚しくないなら渡せるよね?さあ、そのバッグを私に渡しなさい』


花恋が必死になって頭を下げているのに、副店長はバッグを奪うように取り、勝手に開けて中を見る。

あらぬ嫌疑を掛けられ、花恋は私物を探られてしまっているが、それを止めさせようとするのは得策とは思えず、強張った表情のまま副店長を見つめるのみ。
そんな副店長を横目にする店長は、店員が持ってきた商品ケースを開け、中身を取り出した。

それは花恋が誤って落とした、水色の玩具だった。


『君はこんな玩具が“欲しかった”んだ?アイドルみたいに可愛い顔して、結構エグいんだね?』

「そ!?それは違います!私、そんなの要りませんッ!」


店長が手にした玩具は、実に禍々しいモノだった。

水色に透き通る棒は太く、あちこちに真珠のような玉を皮膚の下に忍ばせていた。
亀頭部は砲弾のように巨大で、まるで鏃(やじり)のように鋭く“返し”が付いている。
その重そうな先端部を、棒はグニャリと湾曲したままで支えていた。

更に根元からはもう一本が伸び、毛筆の先のようなシリコンの毛が、何かを撫でようとモッサリと生えていた。



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