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《見えない鎖》
【鬼畜 官能小説】

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〈二人だけの宝物〉-4



『……何してるの?』

「ち!?違うんです!私ッ…あの…ち、違うんです!」


慌てふためく花恋は、落とした商品を掴みあげて棚に戻そうとした。


『君、未成年だよね?』

「ッ…!!!」


銀縁の眼鏡をかけた店員は、およそ40代の半ばだろうか。
花恋の顔を覗き込んで冷静に話す。
その灰色のYシャツの胸元には[副店長・樋口]のプレートが付いていた。


『あ〜、全くもう……コレ、壊れちゃったんじゃない?』


マズい……商品を壊したとなれば、簡単にはこの場を離れられない……花恋は逃げ出そうにも逃げ出せず、ただその場にオロオロと立ち尽くす……。


「あ…あの……壊したんなら弁償します……」


花恋は財布からお金を出した。
入ってはいけない店に入り、買ってはいけない商品に手を出した……その事への激しい後悔とバツの悪さに、花恋は襲われていた……。


『あのね、そういう問題じゃないんだよ。オ〜イ、ちょっと誰か来て』

「!!!!」


他の店員二人が駆けつけ、花恋は囲まれた。
そして樋口という眼鏡の男は、花恋の手首を掴んで何処かへ連れて行こうとする。


「ちょっと……お金なら払います!壊したんなら謝りますから!」

『だから、そういう問題じゃないんだよ。あんまり抵抗すると《通報》しますよ!……君達、その床に落ちた商品持ってきて。事務所に行くから』


通報の一言に、花恋は沈黙した。

そうなれば警察が動く。
母に連絡が行く。
もしかしたら学校にも……?

最悪の事態になったと塞ぎこむ花恋は、レジの横のドアを抜けて奥にある階段を上らされて、二階へと連れていかれた。


『だから恥ずかしがるんじゃなく嫌がる女を……な?ただ『浣腸しました』じゃあ今のお客さんは……』


背中の大きな男が、椅子にドッカリと座って何処かと電話している。

その手前には茶色いソファーが対で並び、その間には長めのテーブルが置かれていた。

洗面台もあるしガスコンロもある。
その周りにはロッカーも並んでおり、どうやら事務所と休憩室を兼ねている部屋のようだ。



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