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人類ポニーガール化計画
【調教 官能小説】

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第22話『ヌカず嫌い王選手権』-3

『Aさんは、毛が伸びるのが早いんです。 朝は生えてないのに、昼を過ぎるとモシャモシャって、穴から覗いてるんです。 僕とAさんは向かいのデスクなんですけど、もう気になって気になって……こんなに鼻毛ボウボウでよく恥ずかしくないなぁ、っていつも思ってました。 忙しいとは思うんですけど、1時間に1回は抜いた方がいいと思います。 特に1本だけ白い鼻毛があるんですけど……長いんですよね、白い鼻毛。 オシャレのつもりなら止めた方がいいと思うし、そうでないなら迷惑です。 染めてください』

 男性の話を聞く『A』は、頬がヒクヒク引き攣っていた。 カメラが『A』の顔を正面からアップで映す。 確かに右の鼻孔から僅かに鼻毛がはみだしており、そのうち1本は白髪だ。 『A』はカメラを遮ろうとするも、司会が『そのまま動かないで!』と制す。 鼻毛を四方から念入りに映され、ワナワナと震える『A』。 

『ほう。 こりゃあ珍しい。 確かに白いですねえ』

『そうなんです。 ただでさえ汚い鼻毛を見せられて気が散るのに、白髪まで混じってちゃ仕事になりません』

『分かります。 気になりますよねぇ。 本人は気づいてないんでしょうか』

『朝処理したら、それで十分だって思ってるんじゃないですか? 仕事もそうなんですけど、爪が甘いんです。 二度手間が多いし、すぐ前日の事務処理を忘れるし……身だしなみが下品っていうのは、万事通じるものがあります』

『まったく、仰る通りだ。 自分のことがキチンと出来なくて、仕事がちゃんと出来ますか? 出来る訳ありません』

 ハァ〜、わざとらしくため息をついて、司会が肩をすくめてみせた。

『どうですAさん。 このアドバイスは中々的を射ているとは思いませんか?』

『……思います……』

 怒りなのか羞恥なのか、耳まで赤くした『A』が言葉をしぼりだすように口を開く。

『そうでしょう、そうでしょう。 自分のことは中々客観的に見れませんからねえ。 特に鼻の穴なんて、いままでジックリみたことってあるんですか?』

『鏡で……毎朝少し……』

『少しじゃ気づきませんよ。 ほら、いまここで御自分の鼻の穴、よおっくご覧になっては如何ですか』

『遠慮……します』

『ダメダメ! そんなんじゃぜんっぜんダメ! あのね、アドバイスって勇気がいるもんなんですよ。 せっかく彼が勇気を振り絞って指摘してくれたんだから、誠心誠意応えなくちゃ。 あなた、そんな適当な心掛けだから、こうして出演しちゃってるわけなんだから。 ほら、自分の鼻の穴、細大漏らさず観察しなさい』

『え……ち、ちょっと……痛い痛いっ』

『大袈裟な……子供じゃないんだから、全く、ジッとしてなさい。 ほぉら、バッチリうつってる』

 司会はAの背後に回ると、強引に頭を両手でつかみ、モニターへ向ける。 そこには斜め下から捉えたAの顔が、鼻の穴中心に大写しで映っていた。 だいたい、どんなに美形であっても、鼻の穴は美しくない。 まして鼻の毛がよく映るようピントが鼻孔に合わせられた顔だ。 普段他人の視線を避けている鼻の穴にスポットが当たり、ごわごわした毛穴から鼻腔粘膜のツブツブまで拡大し、何ともいえぬ生々しさ――端的にいって、下品で不細工で破廉恥な穴。

『どうよ? 御自分のお鼻、奥までしっかり観察した感想は?』

『……すごく……汚いです……』

『そう! わかってるじゃないのさ。 だったらその、汚いのをね、アドバイス通り綺麗にしちゃおう。 最近だと鼻毛1つ処理するにも電動カッターやら色々あるけど、やっぱり原始的なのが一番だと思って、ほぉら』

 消え入りそうにつぶやいた『A』に、司会が『毛抜き』を取り出した。 挟んで引っこ抜く、尤も平凡な『金属製毛抜き』だ。 

『モニターをみながら、一本残さず抜いちゃおうか。 あんまり時間がないから、右の穴だけでいいよ。 その代わり5分で全部抜いちゃって。 5分経ってダメなら僕が全部毟るけど、そんときは手でやっちゃう。 御自分で抜く方が色々勉強になるし、いいと思うぞ。 じゃ、どうぞ〜』

『……』

 恨めしそうに渡された毛抜きと向き合うこと30秒。 『A』は自分の鼻の穴に毛抜きを入れる。 息を止めたからか、鼻孔が膨れて毛抜きを呑んだ。 と思うと、プチッ、可愛い音と、『……ッ』声にならない悲鳴とともに、数本の縮れ毛が引き抜かれる。 『A』の瞳には涙が浮かんでいた。 ここで司会が付け加える。

『あっ、そうそう。 ここにゴミ箱ないからさ。 汚い鼻毛をまき散らされると迷惑なんで、残りの毛は食べちゃって。 御自分の毛なんだから、別に汚くなんてないでしょ? そもそも汚いと思ってたら、ボウボウのまま外を歩いたりしないもんねぇ、ちゃんと処理してるわけだしねぇ。 いまさらウダウダいいっこなし、ほら、ペロッといっちゃって。 ほらほら、ほら』

『えっ、ち、ちょっと、ヤダ……! むぐっ、むぐむ〜〜ッ』

 躊躇う『A』の毛抜きを、強引に『A』の口にもってゆく司会。 『A』は全力で抵抗しているが、司会は微動だにせず、感情の籠らない笑顔を絶やさない。 頬を片手で挟むと、抗っていた『A』の口がヒヨコ型に拡げられる。 そのまま毛抜きを押し込み、口腔でグリグリ、先端を口に擦りつけてから取り出せば、毛がとれて涎のついた毛抜きが現れた。




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