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人類ポニーガール化計画
【調教 官能小説】

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第10話『テラス・ホース』-1



 9月○日。

 今日で長かった9月も終わりだ。 あっという間だった気もするけど……でも、9月だけ日記の分厚さが違う。 1日につきせいぜい5行だったのが、明らかに毎日2ページくらい書いている。 ということは、それだけ色々あったわけで……まあ、世界が丸ごとかわっちゃったんだから、今更ああだこうだいうつもりはナッシングだ。
 
 一般から軍馬を募集する選考会の、二次試験がセントラルパークで催された。 前回見に行った縁で、今回もヨアンと一緒に見に行った。 客席は、前回よりは少し人が増えていた気がする。 理由は軍馬志望が増えたとかじゃなくて、『2ch』で『負けた人はウマになる』みたいなペナルティが増えたからだろう。 『ウマにされる』のがどんなものか気になる人にとって、ちょうど手ごろなイベントだ。 現にあたしの担任も、ウマについて勉強するとかいう理由で、今回の二次試験を見に行ったらしい。 会場で出くわさなくてヤレヤレだよ、もう……。 『実は結構軍馬に興味持ってマース』だなんて、どの面さげていえばいいか、分かったもんじゃありません。

 選考は、前回同様、全裸に軍馬の装具をつけた格好で行われていた。 遠目でよく分からなかったけど、多分最初に『装具』をチェックされていた。 一次試験からずっと装具をつけるよう言われていたから、ちゃんと装具を着けていたかどうか確かめていたんだと思う。 なぜそう思うかって、検査役は正規の軍馬で、選考対象の装具に鼻を近づけ専ら匂いを嗅いでいたからだ。 もし装具をつけっぱなしでいれば、排泄も装具越しになる。 どれだけ装具をずらしてオシッコしようとしても……装具を知ってるあたしだから解るんだけど、綺麗にオシッコなんて出来っこない。 絶対無理。 ましてウンチなんか論外だ。 装具を外せないなら、金属板ごしに出すしかない。 だから、正規の軍馬が匂いを嗅いで、しっかりクサければ合格のような、そんな気がした。 まあ、ヨアンは全く逆の発想で『軍馬が匂を嗅いでいるのは、装具を汚すような不届きものを不合格にするためで、クサい選考対象が不合格になる』といっていて、それも確かに一理あるけど……多分あたしの方が正解と思う。 ここで何人か脱落して、次は『嘶(いなな)き』の試験だった。 試験監督役の騎兵が乗る軍馬が前に出て、ハミを咥えたまま嘶いた。 あたしは初めて軍馬が喋るというか、声を出すのを聞いた気がする。 声は、うーん、あんまり書きたくないなぁ……あたしには『おまんこぉー』って、大声で叫んだように聞こえた。 というか、絶対『おまんこ』って叫んでた。 どうも、軍馬は『おまんこ』が嘶き声に決まっているらしい。 選考対象は1列に並んでステージに登り、大声で『おまんこ』と叫んでいた。 ただ叫ぶんじゃなくて、大きさとか、声の調子とか、語尾をしっかり伸ばすこととか、ハミを咥えたまま滑舌良く叫ぶとか、色々規制がありそうだ。 何しろ1人につき平均して10回は『おまんこ』と叫ばされていて、声が小さい対象者はその場で装具を脱がされ、全裸のまま退場だ。 あたしからすれば耳が痛くなるほど大きい声でも、合格とは限らないみたいだった。



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